研究課題/領域番号 |
17659703
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
外崎 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (20317621)
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研究分担者 |
佐藤 正美 東海大学, 健康科学部, 助教授 (60279833)
今泉 郷子 川崎市立看護短期大学, 看護学科, 講師 (10259161)
小泉 佳右 植草学園短期大学, 講師 (20425359)
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キーワード | 癌 / 看護学 / リハビリテーション / サバイバー / 運動療法 |
研究概要 |
がん治療後の人々(以下、サバイバー)は健康時の活動レベルへの復帰に時間を要する。本研究はサバイバーの身体活力の回復を目指す運動プログラムの開発を目的とし、本年度は以下の知見を得た。 1.文献検索結果:サバイバーの運動療法に関して46文献を得た。運動の種類は有酸素性運動、レジスタンス運動、ストレッチの3種に分類でき、対象の病期や参加時の回復状況により単独または組み合わせて実施された。有酸素性運動ではウォーキングが最も多く、脈拍数により強度を設定し、評価指標として推定最大酸素摂取量、12分間歩行テストなどが行われた。この結果は『日本がん看護学会第2回国際学術集会』で報告した。 2.Johns Hopkins大学看護学部Mock教授研究チーム訪問とプログラム開発に関する討論:米国でがんサバイバー運動プログラムを実践中のMock教授を訪問し、その運営について示唆を得た。対象者の運動習慣を維持するための電話または直接面談の実施、がん治療スタッフとの連携、対象状況に応じて運動強度を修正するための運動専門家との連携などが運営の重要要素であった。この結果について『聖路加看護大学紀要』に報告した。 3.運動プログラム試案のホームページ公開:上記1と2の結果に基づき、聖路加看護大学運営ホームページ「看護ネット」に、がんサバイバーの運動プログラム試案を公開した。コンテンツとして「運動による効果」、「対象者の運動レベル別に設定したウォーキング(有酸素性運動)方法とチューブトレーニング(レジスタンス運動)の方法」、「安全性確保ための留意点」や「強度設定のための自己脈拍測定の方法」などを含めた。 4.造血細胞移植(以下、移植)後患者の主観的健康観に影響する要因の分析:移植後患者の平均歩数、下肢筋力および主観的健康観の関連性についてデータを蓄積中である。
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