研究課題/領域番号 |
17659703
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
外崎 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (20317621)
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研究分担者 |
佐藤 正美 東海大学, 健康科学部, 准教授 (60279833)
今泉 郷子 川崎市立看護短期大学, 看護学科, 講師 (10259161)
小泉 佳右 植草学園短期大学, 講師 (20425359)
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キーワード | 癌 / 看護学 / リハビリテーション / サバイバー / 運動療法 |
研究概要 |
本研究はがんサバイバーの身体・心理機能の活力の早期回復をめざした運動プログラムの開発を目的とした。研究最終年度の本年度は以下の知見を得た。 1.聖路加看護大学運営ホームページ「看護ネット」に「がんサバイバーの身体活力の回復をめざすプログラム」を公開し、動画、写真などを追加し改訂した。さらにコンテンツをサバイバーが実践し、その結果である歩数記録、心拍数などの身体データを毎月e-mailにて研究者に送信する相互システムを予備調査として開始した。さまざまな症状や身体機能の変化について、看護師が定期的に評価しアドバイスするシステムは、対象者の運動継続を促し、安心感を与え、さらに対象者の主治医との連携が重要であり、これによって対象者との信頼関係が深められるという結果を得た。 2.米国Johns Hopkms大学看護学部Victoria Mock教授、産業技術総合研究所人間福祉医工学研究部門特別研究員紙上敬太氏を招き、2007年6月に「がんサバイバーのための身体活力の回復をめざすプログラムの開発にむけて」と題したワークショップを開催し、約70名の参加者があった。米国でがん患者に運動を積極的に推奨するように医療界を変革させるまでの経過が紹介された。また健康者で有酸素運動が前頭機能に及ぼす影響が示され、化学療法や放射線療法により集中力・記憶力の減退を訴えるがんサバイバーを対象に、運動の認知機能への効果検証が今後の研究課題となることを確認した。この内容について日本がん看護学会誌に報告した。 3.造血細胞移植後患者の主観的健康観に影響する要因を縦断的な下肢筋力計測をもとに分析し、この結果について米国移植学会で報告し、英文専門誌に投稿準備中である。
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