研究課題/領域番号 |
17659721
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研究機関 | 香川短期大学 |
研究代表者 |
和泉 とみ代 香川短期大学, 生活文化学科, 教授 (00342337)
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研究分担者 |
田頭 佳子 香川短期大学, 幼児教育学科, 講師 (90353143)
多田 敏子 徳島大学, 医学部, 教授 (30127857)
谷岡 哲也 徳島大学, 医学部, 教授 (90319997)
原渕 陽一 香川短期大学, 生活文化学科, 講師 (50413563)
橋本 由紀子 吉備国際大学, 社会福祉学部, 教授 (70330628)
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キーワード | 知的障害者 / ヘルスプロモーション / 健康教材 / 地域生活支援 / 健康支援 / 自己決定・自己選択 |
研究概要 |
A町在住の知的障害者のうち、2005年6月の定期健診受診者108名を対象に、2005年12月〜2007年12月の2年間介入を行った。健康支援講座参加者数は、2005年度43名(39.8%)、2006年度45名(41.6%)、2007年度25名(23.1%)で、9割が複数講座を選択していた。調査対象108名のうち定期健康検診を2005年から毎年受診し、すべての検査データを得られた者は82名であった。仮説モデルの検証は、上記82名のうちGH居住者59名を対象に行った。 効果測定は、(1)BMI、血圧、血液検査値(総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、血糖)、健康増進行動(散歩、間食減、飲酒減)を測定しその変化をみた。 健康支援講座実施後1年の効果は一元配置分散分析においてBMIとHDLに関して効果がみられ(BMI:p<0.0001,HDL:p=0.014)、健康増進行動の散歩に関しても効果があった(散歩:p=0.019)。健康支援講座実施後2年では、一元配置分散分析においてBMIに関して効果がみられ(BMI:p=0.003)、健康増進行動の散歩に関しても効果があったといえる(散歩:p=0.002)。血圧、総コレステロール、中性脂肪、血糖値のいずれも一元配置分散分析で有意の差は認められなかった。改善群では、(1)GHメンバー全員で一緒に散歩する、(2)夫婦ともに理解し支えあい散歩や間食減・飲酒減をする、(3)世話人の健康意識が高い、などの特徴があった。これらのことから健康を維持増進させるためには、身近な場所に運動の機会(障害者が気軽に通えるスポーツセンター)があること、健康を支援しあう仲間や家族の存在、知的障害者の特性を理解した支援者の存在が必要だと考えられる。
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