研究課題
本年度は、光パス設定の分散制御技術であるRSVP-TEプロトコルの動作をマルコフモデルを用いて記述し、それらの性能を解析した。RSVP-TEプロトコルにおけるプロトコルオプションおよびプロトコルパラメータを比較検討し、波長の利用効率を高めるためのパラメータ領域を明らかにした。また、RSVP-TEプロトコルに基づいた分散光パス設定方式の実機への実装に取り組み、実機による実験結果が計算機シミュレーションの結果とほぼ同等の性能を示すことを明らかにした。さらに、高信頼かつ高効率なフォトニックネットワークを構築するために必要となる分散経路制御方式について、平成17年度に立案した方式の更なる評価を行い、光パス設定の成功率向上のために有効なリンクメトリクスを計算機シミュレーションにより示した。分散経路制御方式の実装については、単純なリンクメトリクスを用いる方式の実装を完了した。今後提案方式の実装に取り組む必要がある。本年度はさらに、光クロスコネクトの複数障害発生時の障害回復手法を提案した。提案手法は障害部分を囲い込む閉路を動的かつ局所的に構成し、その閉路に沿って障害により切断された光パスを迂回させる。計算機シミュレーションにより複数障害からの復旧可能であることを示した。また、提案手法は、動的に迂回経路を探索するリストレーション方式と比較して、障害回復時の制御メッセージ量の増加を抑えることが可能であり、大規模なフォトニックネットワークへの適用可能であることを示した。
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Photonic Network Communications 12
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Proceedings of Third International Conference on Broadband Communications, Networks, and Systems (October)(CD-ROM)
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