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2005 年度 実績報告書

オープンエンドな人間とロボットの協調における音声インタラクション創発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17680017
研究機関京都大学

研究代表者

尾形 哲也  京都大学, 情報学研究科, 助教授 (00318768)

キーワード分節化 / RNNPB / 音声インタラクション / 汎化 / 人間ロボット協調 / プリミティブ
研究概要

人間ロボット協調において、言語は極めて強力なツールである。しかし記号接地問題として指摘されるように、人間の使用する文章・単語の意味は、利用される状況・文脈に強く依存するため、効率的な対話協調システムの設計は極めて困難である。本研究では、ロボットに人間と同レベルの"自然言語"を利用することを強いるのではなく、ロボットが自らの学習機能によって獲得する環境・タスクの表現、すなわち擬似シンボルを、人間ロボット間のコミュニケーションに利用する方法を検討する。
擬似シンボルの候補として"プリミティブ"の概念に着目した。プリミティブとは、実環境における感覚・運動の連続的なデータフローの安定状態である"アトラクタ"を切り出しコード化したものである。本研究ではこのコード化に、谷らの提案したパラメータ付再起神経回路モデル、RNNPBを用いた。RNNPBはパラメータによってその特性を制御できるダイナミクス生成器であり、学習したアトラクタに対応したパラメータ値を自己組織化する。本研究では、このパラメータ値を閾値処理したビット表現を"擬似シンボル"として利用した。
卓上を色により複数領域に分け、人間型ロボットロボビーに各領域上で右腕を複数回、ランダムに移動させ、RNNPBによりセンサ・モータの時系列データの学習(時系列の予測・再現とパラメータによる分節化)を行った。その結果、領域間移動に対応するパラメータ表現を獲得できた。このパラメータ表現を擬似シンボルに変換し、人間が音声によりロボットに与えることで、その動作を指示できることを確認した。さらに(1)同じ擬似シンポルでも、状況に基づいて意味内容が変化しうること、(2)学習時に利用されなかったパラメータ(擬似シンボル)を利用して、未知動作を生成できることを確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] RNNPBを用いて獲得した疑似シンボルによる人間とロボットの協調の実現2006

    • 著者名/発表者名
      松本祥平, 駒谷和範, 尾形哲也, 谷淳, 奥乃博
    • 雑誌名

      情報処理学会第68回全国大会論文集

  • [雑誌論文] 人間との対話のためのロボットによる疑似シンボルの獲得とリアルタイム表情認識2005

    • 著者名/発表者名
      松本祥平, 大谷拓, 駒谷和範, 尾形哲也, 奥乃博
    • 雑誌名

      第23回日本ロボット学会学術講演会論文集

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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