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2005 年度 実績報告書

不均一な双方向性反射率分布関数の完全な計測とその高度利用

研究課題

研究課題/領域番号 17680018
研究機関大阪大学

研究代表者

向川 康博  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60294435)

キーワード双方向性反射率分布関数 / 反射特性モデリング / BRDFの高速計測
研究概要

平成17年度においては,実際に様々な物体表面の反射特性を計測できるシステムの設計を行った.当初の研究計画段階では,試料を中心として,その周囲を光源とセンサが回転する機構を持った装置により,任意方向からの入射光に対する任意方向への反射光の強度の比率を計測することを予定していた.しかし,シミュレーションの結果,計測に膨大な時間を要することが明らかとなった.
そこで,反射光学系を工夫することで回転機構を排除し,計測時間を大幅に短縮する試作機を実際に開発した.具体的には,凹面鏡を利用することで,一回の撮影で全方向の反射光を一度に計測できるように設計した.さらに,プロジェクタと凹面鏡を組み合わせることで,回転機構を用いずに光源方向を瞬時に切り替えることに成功した.これにより,光源方向と撮影方向をそれぞれ1度刻みに変化させた場合でも,2時間強ですべての組合わせのデータを計測できるようになった.これは,当初計画していたよりも,はるかに高速な計測装置である.
一方,試作システムを用いて実際に様々な試料を計測してみると,物体表面のテクスチャの存在よりも,むしろカメラのダイナミックレンジが狭いことによる精度低下がより問題であることが判明した.そこで,当初予定していた不均一なBRDFの取り扱い方法の確立は次年度の研究課題とし,先にカメラの広ダイナミックレンジ化に取り組んだ.実際に,液晶フィルタを用いたシステムを試作し,通常のカメラのダイナミックレンジを広げることに成功した.この成果は,論文誌に掲載された.
以上をまとめると,初年度は,主に計測機器の開発を中心に研究を進めた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Classification of Photometric Factors Based on Photometric Linearization2006

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Mukaigawa
    • 雑誌名

      Proc.of Asian Conference on Computer Vision (ACCV2006) Vol.2

      ページ: 613-622

  • [雑誌論文] 透過型液晶フィルタリング方式によるカメラの広ダイナミックレンジ化2005

    • 著者名/発表者名
      万波秀年
    • 雑誌名

      計測自動制御学会論文誌 11巻・12号

      ページ: 1026-1035

  • [雑誌論文] SpaceRelighter:パターン投影による照明環境の再現2005

    • 著者名/発表者名
      向川康博
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会論文誌 1巻・2号

      ページ: 155-162

  • [雑誌論文] SpaceRelighter:プロジェクタを用いた実照明環境再現システムにおける動的な影の除去2005

    • 著者名/発表者名
      金成幸司
    • 雑誌名

      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2005)

      ページ: 1517-1522

  • [雑誌論文] 透過型液晶フィルタリング方式によるカメラの広ダイナミックレンジ化2005

    • 著者名/発表者名
      万波秀年
    • 雑誌名

      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2005)

      ページ: 1208-1215

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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