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2006 年度 実績報告書

分散DNA鍵による情報セキュリティ方式の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17680025
研究機関北海道大学

研究代表者

山本 雅人  北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (40292057)

キーワードDNAコンピューティング / DNAメモリ / 情報セキュリティ / Nested PCR / 大容量メモリ / 階層型アドレス / 分散DNA鍵
研究概要

階層化されたアドレスを指定することで,アドレスに対応したデータを取り出すことのできるDNAメモリとして,DNAの増幅を段階的に行うNested PCRを利用したアドレッシング方法に基づくNested Primer Molecular Memory(以下,NPMMと呼ぶ)を提案している.このNPMMを用いて,秘密情報をDNAの塩基配列の形でコードし,セキュリティの高い情報伝達媒体としての利用を提案した.各アドレスはそれぞれ独立しているため,分散鍵としての役割を果たす.
本年度は,3階層両側16配列(約16.8M)のNPMMの構築とアドレッシングに成功した.本研究において,徐々にスケールアップを進める上で,実験の作業手順を明確にし,クリティカルパスを見出して,効率的に実験を進める必要性があったため,実際に必要となる実験作業と実施順序,日程を整理し最終的に約16.8Mのアドレス空間をもつNPMMの構築に至った.
3階層で両側16配列のアドレス部分のDNA配列として96本,及び,各アドレス部をつなぐためのリンカ部の配列として6本,データ部として長さがそれぞれ,20,40,60のデータdata20,data40,data60の3本,の計105本の一本鎖DNAは,配列同士がミスハイブリダイゼーションを起こさないように正規直交配列となるように設計を行った.設計手法は,本研究の成果でもある2 step searchを用いた.16.8Mのアドレス空間のうち,ただ一つのアドレスにdata40を,もう一つのアドレスにdata60を埋め込み,すべてのアドレスにはdata20を埋め込んで,実際にアドレッシングの実験を行った.16のアドレスをサンプリングして,アドレッシングを行った結果,適切にある特定のアドレスのみdata20とdata40が,そして,もう一つのアドレスのみdata20とdata60が取り出せることを示した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Unravel four hairpins!2007

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Kameda, Masahito Yamamoto, Azuma Ohuchi, Satsuki Yaegashi, Masami Hagiya
    • 雑誌名

      Natural Computing (online)

  • [雑誌論文] Development of DNA Relational Database and Data Manipulation Experiments2006

    • 著者名/発表者名
      Masahito Yamamoto, Yutaka Kita, Satoshi Kashiwamura, Atsushi Kameda, Azuma Ohuchi
    • 雑誌名

      DNA Computing (DNA12), Lecture Notes in Computer Science 4287

      ページ: 418-427

  • [雑誌論文] Sequence Design for Stable DNA Tiles2006

    • 著者名/発表者名
      Naoki Iimura, Masahito Yamamoto, Fumiaki Tanaka, Atsushi Kameda, Azuma Ohuchi
    • 雑誌名

      DNA Computing (DNA12), Lecture Notes in Computer Science 4287

      ページ: 172-181

  • [雑誌論文] Specificity of Hybridization between DNA Sequences Based on Free Energy2006

    • 著者名/発表者名
      Fumiaki Tanaka, Atsushi Kameda, Masahito Yamamoto, Azuma Ohuchi
    • 雑誌名

      DNA Computing (DNA11), Lecture Notes in Computer Science 3892

      ページ: 371-379

  • [雑誌論文] DNAタイル構造のための塩基配列設計支援システムの構築2006

    • 著者名/発表者名
      飯村 直記, 山本 雅人, 田中 文昭, 大内 東
    • 雑誌名

      情報処理北海道シンポジウム2006

      ページ: 56-57

  • [雑誌論文] DNAを用いたタイル構造における接着結合部の塩基配列設計2006

    • 著者名/発表者名
      飯村 直記, 山本 雅人, 田中 文昭, 大内 東
    • 雑誌名

      第5回情報科学技術フォーラム (FIT2006)

      ページ: 431-432

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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