本年度は、前回交付を受けた科学研究費補助金の調査以来、を調査しない段階で中断している大量の新出石造物について、現地調査をおこなった。天候上の理由で屋外調査が不可能日程もあったが、その場合には文献史料・関連図書の調査・蒐集を行い、京都都市内部にある題目を刻む小型石造物についてのデータを構築した。 1.第1回目の現地調査(京都市内)を8月に行った。石造物の移動、実施方法、場所などを調査地点で確認した。写真撮影・実測・拓本の作成に対する計画を行い資料所蔵者と協議した。また、拓本の採取に必要な料紙、拓墨等の購入を速やかにおこない、現地調査準備を整えた。 2.第2回目の現地調査を計画し実行したが、天候に恵まれず、京都と奈良において関連史料の収集を行った。 3.京都において石造物の調査約600点を行った。調査機材はこれまで使用してきたものを充当し、研究補助(実測等)員は一日あたり6名で集中的におこなった。当初銀鉛フィルムにより資料撮影し、焼き付け・現像を計画したが、時代の趨勢もありデジタルで撮影を行うことにした。そのため予算行使に若干の変更があった。3月下旬には、本年度に行われた現地調査のデータを集計・整理・分析した。また文献史料・関連図書の調査・蒐集を追加して行った。
|