• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

周期静電磁場を用いた原子状態の新しい操作法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17684023
研究機関東京大学

研究代表者

畠山 温  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70345073)

キーワード磁気共鳴 / レーザー分光 / 光ポンピング / 原子光学 / 極薄セル
研究概要

本年度はまず、薄型セル内での周期静磁場を用いたルビジウム原子の内部状態の共鳴励起実験をさらに詳細にすすめ、区切りをつけた。周期磁場内を原子が運動するときに、その周期を横切る周波数に相当する内部状態間の共鳴的な遷移がおこるという、研究のアイディアの一番おおもと部分の実証は終わり、詳細をさらにつめ、論文として公表した。各種国際会議でも発表した。その後、ほぼ同じセットアップで、周期静磁場と振動磁場を組み合わせた新しい共鳴励起の実験を行い、これに成功した。これは、両者のそれぞれの特徴(前者は原子の速度に強く依存し、運動状態も大きく制御できる可能性がある。後者は原子の速度にはほとんど依存せず、運動状態もほぼ変化しない)をうまく利用した新しい原子の分光や制御方法につながる可能性があると考えている。現在、得られたデータをもとにして、数値計算によるシミュレーションでその可能性を示すことを計画している。
実験の当初からの大きな目標であった、コヒーレントな共鳴励起の実証にも取り組んだ。これも薄型セルを用いて押し進めた。検出装置の高感度化が鍵であり、その改良に努め、大幅な改善を得た。しかし、残念ながら、コヒーレントな共鳴励起の明白な実証には至ることができなかった。これは、薄型セルを用いる限り逃れられないコヒーレンスの緩和の影響を、予想通りには小さくできなかったためであると考えている。
薄型セルの実験は大きな成功を収めたが、その限界も見えてきた。そこで、やや計画からは遅れたが、薄型セルの実験を進める一方で真空チェンバー内のビームを使う実験の準備も進めた。装置の設計を行い、物品を購入し、その組立が進んでいるところである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Motion-induced magnetic resonance of Rb atoms in a periodic magnetostatic field2005

    • 著者名/発表者名
      A.Hatakeyama, Y.Enomoto, K.Komaki, Y.Yamazaki
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 95

      ページ: 253003

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi