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2005 年度 実績報告書

ブロック共重合体が誘起するDNAの規則的断片化に基づくDNAの凝縮構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 17685009
研究機関東京大学

研究代表者

長田 健介  東京大学, 大学院・工学系研究科, 科学技術振興特任教員 (10396947)

キーワード高分子構造・物性 / 核酸 / DNA凝縮 / 酵素反応 / DNAの折りたたみ構造
研究概要

DNAは二重らせん構造をとることで、持続長およそ50nmにも及ぶ剛直棒状高分子となるが、生体内ではグロビュール転移により持続長以下に凝縮した形で収容されている。剛直な棒を機械的に折りたたもうとすると二重らせんの解離が生じてしまうが、そこには二重鎖解離を抑制しつつうまく折りたたむメカニズムがあるのだろうか。この命題に対して、「ブロック共重合体が誘起するDNAの規則的断片化」が、凝縮によるクルシフォーム構造の誘起によって説明可能であるということ、クルシフォームを中心にヘアピンフォールドする」(Shlyakhtenko,L.S. et al.(1998)J.Mol.Biol.,280,61)ことからクルシフォーム転移は二重らせんの解離を最小限(ループ部のみ)に押さえつつ剛直な棒が折りたたむためにDNAがあらかじめ塩基配列中に備えた機能なのではないかという着想に至った。本研究は高分子ミセルを使うことで一つの凝縮したDNAを取り出すことのできる実験系を構築しており、これまで明らかとなっていない単分子レベルでの凝縮プロセスを明らかに出来るものである。仮説を立証するために、i)規則的断片に対し、制限酵素反応を組み合わせることで切断箇所がクルシフォームであることを決定する。ii)異なるチャージ比で調整したDNAコンプレックスに対し、S1ヌクレアーゼによる断片化様式の同定およびAFM観察を行うことで折りたたみ方とマクロスコピックな凝縮形態との関係を明らかとする。iii)DNAの凝縮度による遺伝子発現効率評価を無細胞系で行うことで折りたたみ構造形成の生理学的意義の本質に迫る。以上のアプローチにより、凝縮構造と二重らせんの解離との相関からDNAの折りたたみの仕組みを解明しようとするものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A synthetic block copolymer regulates S1 nuclease fragmentation of supercoiled plasmid DNA.2005

    • 著者名/発表者名
      K.Osada, Y.Yamasaki, S.Katayose, K.Kataoka
    • 雑誌名

      Angewandte.Chemie.International.Edition. 44

      ページ: 3544

  • [雑誌論文] Drug and gene delivery based on supramolecular assembly of PEG-polypeptide hybrid block copolymers.

    • 著者名/発表者名
      K.Osada, K.Kataoka
    • 雑誌名

      Advances in Polymer Science (印刷中)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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