研究概要 |
1.屋外型飛行船システムの構築 昨年度購入した全長12mの屋外型飛行船にRTK-GPS,IMU,風速センサを装培し、組み込み型の小型計算機などにより自律飛行船ロボットに必要なシステムの構築を行った。また、飛行実験の安全性を確保するため、投下用非常索やバロネットシステムなどの製作を行った。 2.実地試験 8月初旬から5週間を北海道大樹町の多目的航空公園で、1月末から2週間を鹿児島市のIHI場外実験場で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の協力の下、実機実験を行った。夏の実験では、飛行船の特性取得、自律化制御の基本実験を行い、冬の実験では、より風の影響を考慮した制御系に関する試験を行った。また、同時にステレオカメラによる画像情報取得実験を行った。メカニカルトラブルや、強風時の制御系などいくつかの間題はあったものの、初期段階としてはいずれも良好に機能した。 3.データ解析、シミュレータ構築 実機実験時に得たデータにより、飛行船システムのパラメータ同定を行った。これにより得た飛行船の空力特性や、風の理論モデルを導入したOpenGLを用いたシミュレータ作成などをJAXAの協力の下で行った。 4.情報提示システム開発 画像情報収集・提示システムに関しては、米国カーネギーメロン大学ニコラバンダペル博士の協力を得て、アルゴリズムを開発した。精度の面でまだ課題は多いが、収集された情報の多さなど、通常のシステムよりも非常に有効であることが明らかとなった。
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