研究概要 |
1. 屋外型飛行船システムの構築 初年度購入した全長12mの屋外型飛行船にGPS,IMU,風速・風向センサを装着し、組み込み型の小型計算機などにより自律飛行船ロボットに必要なシステムの構築を行っているが、今年度は送受信機系の信頼性を高める改修を行った。 2. 実地試験 8月初旬から4週間を北海道大樹町の多目的航空公園で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の協力の下、実機実験を行った。 今年度は特に、高度維持制御に関する実験を集中的に行い、旋回時や風が強い時に見られたピッチングの変動が抑えられ、また支持した高度への移動も可能になった。 3. データ解析、シミュレータ構築 空力特性に関する理論モデルの構築を行った。これは風洞試験なしで飛行船モデルを構築するためであり、将来の飛行船開発に役立つものである。また、JAXAの協力下で、実機実験により得たデータを用い、比較検討を行った。さらに、この理論モデルや風の理論モデルを導入した飛行船シミュレータの作成を行った。 4. 情報収集システムの開発 画像情報収集システムに関しては、ステレオカメラを回転させる回転型ステレオカメラを考案し、建造物などを高解像度に撮影できるシステムを開発した。収集された情報の多さなど、通常のステレオシステムよりも非常に有効な情報収集手段であることが明らかとなった。
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