研究課題
本研究では一つのデバイスで複数のファイバ無線信号の一括生成を可能とする光変調技術の実現を目指す。往復逓倍変調器は2つの光フィルタと1つの光位相変調器から構成され、所定の無線信号周波数と入力光波長の組み合わせに対して高効率で動作する。多波長成分の入力に対しては光フィルタが複数の反射帯域、透過帯域をもつものとすることで、一括信号生成が可能となる。各反射帯域がそれぞれ異なる反射点をもつようにすることで、波長成分ごとに異なる周波数の無線信号での変調が実現でき、非常にシンプルな構成で、各波長成分をそれぞれ別の無線信号で同時に変調することが可能となる。本研究では多チャンネル信号一括光無線信号発生の原理実証を行い、数チャンネルで一括信号発生可能な往復逓倍変調器を完成させることを目標とする。今年度は2つの波長成分で一括光無線(60GHz帯)信号発生の安定化を目的とした制御技術の検討を行った。フィルタ部分の詳細設計を行い、作製したフィルタの特性を評価した。入力光発生に現有設備である波長可変レーザをそれぞれ利用し、発生した信号の評価に現有設備であるミリ波スペクトラムアナライザと光スペクトラムアナら名座を用いた。また、変調器部分の高周波特性改善を目指して、光導波構造、電極構造の最適化を行った。これには現有設備である露光装置、拡散炉、電子ビーム蒸着装置などを活用し、各要素の作成技術を確立した。往復逓倍変調器によるさらなる高速信号発生に関する研究もあわせて行った。160GHzを超える極めて高い周波数の変調信号発生に成功している。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (10件)
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