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2007 年度 実績報告書

スペクトル確率法による不確定な外力下での不確定な高次元非線形系の動的応答解析手法

研究課題

研究課題/領域番号 17686040
研究機関東京大学

研究代表者

本田 利器  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60301248)

キーワードスペクトル解析法 / ウェーブレット解析 / 不確定性
研究概要

地震工学をはじめとする広範な工学分野において,計算機の処理の能力の向上により,構造物の挙動の精緻な解析が可能となってきている.しかし,工学的問題においては不確定性が不可避な因子も多く,例えば,地震動特性や構造物の強度に不確定性を見込むことは本質的な問題である.地震応答解析の場合,入力波の不確定性の程度が大きく,また,非線形応答解析の場合,部材の非線形挙動が応答に与える影響も大きく,モンテカルロ法の計算量が膨大になったり,近似誤差が蓄積して実用的な精度を確保できない等の問題を有することも多い.本 研究は,そのための効率的かつ実用的な解析手法の開発を目指すものである.
最終年度である19年度には,従来の検討に基づき,地震動波形の不確定性を含めた表現手法の整理を行い,ウェーブレット表現の有用性とウィグナー分布に対する優位性を整理した.この成果を援用し,解析信号ウェーブレットを用いることで,構造物の非線形応答の時間周波数特性を考慮して入力地震動を合成する手法も定式化した.また,不確定性を有する構造物の地震応答解析で用いる際に入力波の違いの影響を考慮するための手法として,地震波形の時間周波数特性に基づく類似性の評価手法についてもとりまとめた.以上の成果に基づき,実際の強震記録における不確定性の表現やその類似性の検討を行い,適切な結果を得た.また,断層パラメタの不確定性を考慮した上で波形を合成する具体的な手法の開発も行い,その成果をとりまとめた.なお,これらの成果の一部は国際的な学術論文誌へ投稿されている.(656文字)

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 地震波形の時間周波数特性に基づく類似性の評価におけるウィグナー分布とウェーブレット表現の有用性の比較2007

    • 著者名/発表者名
      本田利器・岡本良輔・澤田純男
    • 雑誌名

      応用力学論文集 11

      ページ: 657-664

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 解析信号ウェーブレットによる時間周波数特性を考慮した入力地震動表現,2007

    • 著者名/発表者名
      本田利器・宮本崇
    • 雑誌名

      地震工学論文集 29

      ページ: 139-145

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 構造系の非線形応答特性に基づいた地震動の類似性の評価2007

    • 著者名/発表者名
      本田利器・岡本良輔・澤田純男
    • 雑誌名

      地震工学論文集 29

      ページ: 146-152

    • 査読あり
  • [学会発表] 線形応答値の情報に基づく設計入力波形合成における断層パラメタの不確定性の考慮2007

    • 著者名/発表者名
      本田利器・山下竜司
    • 学会等名
      日本地震工学会
    • 発表場所
      東京大学地震研究所
    • 年月日
      2007-11-14
  • [学会発表] 非線形応答の時間周波数特性に基づく入力地震動の合成2007

    • 著者名/発表者名
      宮本崇・本田利器
    • 学会等名
      土木学会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2007-09-13
  • [学会発表] 時間周波数特性を考慮した地震動の類似性評価法2007

    • 著者名/発表者名
      岡元良輔・本田利器・澤田純男
    • 学会等名
      土木学会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2007-09-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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