研究課題
建築・土木・ランドスケープを統合的にデザインする環境デザイン分野におけるリアルタイムシミュレーションシステムの開発と評価に関する研究である。今年度は、1)環境共生型デザイン検討のための自然物の表現手法開発、2)エンジニアリング機能強化のための土量計算システムの開発、3)建設現場で使用可能な複合現実感システムの開発、4)高松・4町パティオ広場設計・小舟木エコ村計画・多可町ラベンダー園計画等への適用評価、を主なテーマとした。1)環境共生型デザイン検討のための自然物の表現手法開発では、日影・芝生などの毛状物・水面の反射屈折などをリアルタイム描画で現実感のある表現手法を開発した。例えば日影ではGUIメニューからインタラクティブな操作によって各時間において太陽光が建物や広場に落とす影をシミュレーション可能である。2)エンジニアリング機能強化のための土量計算システムの開発では、リアルタイムシミュレーションコンテンツ上で距離・勾配等の測定に加え、計画案の切土盛土の土量バランスを計算し排出残土を抑えるための検討を可能とした。3)建設現場で使用可能な複合現実感システムの開発では、オンサイトで環境デザイン検討を行う際に、現在の立ち位置での将来像を確認・検討できるように、タブレットPC、RTK-GPS(Real Time Kinematic-Global Positioning System)、3Dモーションセンサー、webカメラを装備したMixed Realityシステムの試作機を開発・検証した。4)高松4町パティオ広場殻計・小舟木エコ村計画・多可町ラベンダー園計画等への適用評価では、開発した手法を基に各計画のコンテンツを制作し実際のデザインプロセスに適用した。特に高松4町パティオ広場設計は今後同様の展開が期待される市民参加型まちづくりである。多層に渡る組織、様々な利害関係者が合意(同意)形成を図りながら進めていくことが求められたが、検討項目に沿って継続的なデザイン案の提示とコンテンツの更新を続けることで制作すべきコンテンツの特性と課題を明らかにした。上記並びに平成17年度の成果を取りまとめ、国内外の建築・土木・図学系学会にて発表した。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (8件)
DACH2007 (The 2007 International Conference on Digital Applications in Cultural Heritage)
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Proceedings of The 11th International Conference on Computer Aided Architectural Design Research in Asia
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12th International Conference on Geometry and Graphics
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Proceedings of The 24th eCAADe (Education and Research in Computer Aided Architectural Design in Europe)
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日本建築学会・情報システム技術委員会第29回情報・システム・利用技術シンポジウム
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