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2006 年度 実績報告書

有機臭素系難燃剤の燃焼反応機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17686076
研究機関東北大学

研究代表者

柴田 悦郎  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70312650)

キーワード臭素系難燃剤 / テトラブロモビスフェノールA / 融解物性 / 熱力学データ / 熱分解
研究概要

本年度は、密度汎関数法で各臭素系難燃剤化合物ならびに類縁化合物の熱力学データの推算を行い、それぞれの同族体間で置換臭素数により、簡便な式で標準生成ギブズエネルギーを整理できることを明らかにした。また、それぞれの異性体を標準生成ギブズエネルギーで比較することにより環境中での安定性を評価した。この安定性の評価を文献からの光分解実験と比較することにより、熱力学的な評価が妥当であることを見出した。
臭素系ダイオキシン類の生成に関しては、有機臭素系難燃剤化合物の分子からダイオキシンまたはフラン分子への転換に関して、熱力学データを整理することにより、低臭素化のダイオキシン類の方が比較的生成されやすいと推察した。
また、示差走査熱量計(DSC)により、以下の有機臭素化合物の融解物性を測定した。
4,4'-DiBDE(ΔH_<fus>=20.77kJ/mol, T_m=330.36K)、DeBDE(ΔH_<fus>=43.58kJ/mol, T_m=576.03K)
2,4-DiBPh(ΔH_<fus>=20.26kJ/mol, T_m=309.38K)、2,4,6-TrBPh(ΔH_<fus>=22.67kJ/mol, T_m=358.66K)
1,2,4,5-TeBBz(ΔH_<fus>=26.78kJ/mol, T_m=453.12K)、HxBBz(ΔH_<fus>=30.52kJ/mol, T_m=598.09K)
TBBPA(ΔH_<fus>=31.16kJ/mol, T_m=452.06K)
また、臭素系難燃剤と金属酸化物の反応は、臭素系難燃プラスチックを含有した廃棄物の焼却炉等の炉内での反応を解析する上で重要である。そこで、DSCにより、代表的な難燃剤であるTBBPAと各金属酸化物(Sb_2O_3,Fe2O3,ZnO,PbO)との混合サンプルの反応熱を測定した。残渣をEPMAで分析することにより反応物の同定を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 無機化合物の臭素化反応に関する熱力学的検討2006

    • 著者名/発表者名
      柴田悦郎
    • 雑誌名

      廃棄物学会論文誌 17巻 6号

      ページ: 361-371

  • [雑誌論文] THEORETICAL CALCULATIONS OF THERMODYNAMIC PROPERTIES OF BROMINATED FLAME RETARDANTS2006

    • 著者名/発表者名
      Mariusz Grabda
    • 雑誌名

      Organohalogen Compounds 68巻

      ページ: 1983-1986

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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