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2005 年度 実績報告書

鋳型非依存性RNA合成酵素の分子機構、進化の分子的基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 17687010
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

富田 耕造  独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 研究グループ長 (00345274)

キーワード酵素反応 / 構造解析 / 反応機構 / RNA合成 / 鋳型非依存性 / ダイナミックス
研究概要

通常の核酸合成酵素は核酸の鋳型を用いて、それに相補的な配列を合成する。しかしながら本申請の題材である鋳型非依存性RNA合成酵素は核酸性の鋳型を用いることなく核酸を合成することができる。この鋳型非依存性RNA合成酵素にはポリAポリメラーゼおよびCCA付加酵素(CC付加酵素、A付加酵素)を含み、ポリAポリメラーゼの場合にはポリA配列、CCA付加酵素の場合にはCCA配列を合成する。如何にしてこれらの酵素が核酸性の鋳型を用いず核酸を合成するかについての分子基盤、および、この特性の分子進化基盤を明らかにするのが本申請の目的である。申請者は、古細菌由来のCCA付加酵素(A.flugidus)の単体の構造を決定しているが、今回、このCCA付加酵素とRNAとの二者複合体、およびCCA付加酵素とRNAさらにヌクレオチドの三者複合体の結晶を作成に成功した。具体的にはRNAとしては3'末端の様式が異なるもの(CCA、CA、Aが欠けたもの、またCCAのもの)をもちいて、いずれのRNAとの二者複合体の結晶を得た。さちにCAが欠けたRNAとCTPとの三者複合体、Aが欠けたRNAとATPとの三者複合体の結晶をも得た。これらの結晶を播磨のスプリング8あるいはつくばの高エネルギー研での回折実験をおこなったところ、いずれの場合も2.6-2.9Aの回折像を取得することができた。いずれの結晶もSpace GroupはP43212(a=58、b=58、c=420-440(結晶によって異なる)、・=・=・=90)であった。また非対称単位にひとつの複合体が含まれることが予測された。分子置換法によって構造決定に成功し、一分子のCCA付加酵素は一分子のRNAと結合していることが明らかになった。現在、それぞれの構造の精密化をおこなっている途中である。今後、全ての構造を決定し、鋳型非依存性RNA合成酵素がどのように核酸を合成するのかいった分子機構の問題点を明らかにしたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 転移RNA成熟化プロセス tRNAの末端へのヌクレオチド付加とエディティングの分子機構の類似性2005

    • 著者名/発表者名
      富田 耕造
    • 雑誌名

      実験医学 月刊(羊土社) Vol.23

      ページ: 1875

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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