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2006 年度 実績報告書

多次元バイオイメージングで解明するがんと免疫の時空間シグナルネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 17689018
研究機関北海道大学

研究代表者

大場 雄介  北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (30333503)

キーワードバイオイメージング / FRET / GFP / 細胞内情報伝達
研究概要

p53下流で誘導されるアポトーシスのうち、p53の誘導遺伝子であるとNoxaによって担われる二つの独立した経路を明らかにした。特にNoxaによって誘導されるアポトーシスは、これまで主体として考えられていたミトコンドリアでのイベントに先立って、カスペースとカルパインという2つの蛋白分解酵素の活性化が起こることが特徴である。カルパイン活性化後に引き起こる細胞内カルシウム濃度の上昇が特徴的であり、Pumaによって誘導されるアポトーシスの際は、アポトーシスの直前にカルシウム濃度の上昇が急激に生じるのに対し、Noxaによるアポトーシスの場合には、3時間前からカルシウム濃度の上昇が観察された。上記の結果を蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の原理を利用したセンサー分子を用いて明らかにした。
このNoxaによって誘導されるアポトーシスはE1A等の癌遺伝子存在下のみで見られる現象であり、がん治療への応用が期待される系である。
Toll様受容体(TLR)の下流で機能するアダプター分子MyD88と転写因子IRFファミリーの時空間的解析は本研究課題で継続して研究している課題であるが、今回IRF-1の機能について報告した。IRF-1はインターフェロンγに誘導される分子であるが、IRF-4、5および7と同様にMyD88に結合し、刺激に応じて核移行し、インターフェロンβ、iNOS、IL-12p35等の遺伝発現を誘導することを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Differential contribution of Puma and Noxa in dual regulation of p53-mediated apoptotic pathways2006

    • 著者名/発表者名
      T.Shibe, et al.
    • 雑誌名

      EMBO J. 25・20

      ページ: 4952

  • [雑誌論文] Evidence for licensing of IFN-induced IFN regulatory factor 1 transcription factor by MyD88 in Toll-like receptor-dependent gene induction program.2006

    • 著者名/発表者名
      H.Negishi, et al.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 103・41

      ページ: 15136

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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