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2005 年度 実績報告書

緑内障に対する神経栄養因子を用いた遺伝子治療の前臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 17689047
研究機関九州大学

研究代表者

池田 康博  九州大学, 大学病院, 助手 (20380389)

キーワード緑内障 / 神経栄養因子 / ヒト色素上皮由来因子(hPEDF) / エリスロポエチン / サル由来レンチウイルス(SIV)ベクター / 神経前駆細胞
研究概要

1.緑内障疾患モデル動物における遺伝子治療効果の検討
種々の網膜神経節細胞変性モデル動物に対するヒト色素上皮由来因子(hPEDF)、ヒト線維芽細胞増殖因子(hFGF-2)をはじめとする神経栄養因子を搭載したサル由来レンチウイルスベクター(SIV)を投与し、その病理組織学的変化と電気生理学的変化等を経時的に解析し、治療効果を判定する。
A)ラットを用いた網膜神経節細胞変性モデルの作製と網膜flat-mount標本における網膜神経節細胞数の評価・・ラットを用い、安定した網膜虚血再灌流モデル、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)誘導網膜障害モデルが作製できた。また、上丘内に蛍光色素(DAPI)を投与して逆行性に網膜神経節細胞を標識して細胞数をカウントする評価法を確立した。
B)網膜機能解析・・網膜電図(パターンERG)を用いた網膜神経節細胞の機能評価法を確立した。
C)ヒト色素上皮由来因子により網膜神経節細胞保護効果の検討・・SIV-hPEDFを網膜下または硝子体内に投与して遺伝子導入後、上記モデルにおける形態学的な治療効果ならびにパターンERGを用いた電気生理学的治療効果の判定を行った。両モデルにおいて、SIV-hPEDFの網膜下投与により有意な治療効果が得られることが明らかとなった。一方、硝子体内投与では十分な遺伝子発現が得られず、有意な治療効果が認められなかった。
D)治療効果の分子生物学的解析・・網膜神経節細胞に対するhPEDFの保護効果をin vitroにおいて確認した。そのメインとなるシグナルは現時点では同定できていない。
2.神経前駆細胞を用いたex vivo遺伝子治療の治療効果の判定
毛様体から分離・培養した未分化神経細胞のマーカーであるnestinを発現する神経前駆細胞様細胞塊にSIVベクターを用いてGFP遺伝子を導入することで、効率的な遺伝子導入が得られることを明らかにした。また、遺伝子導入された細胞は、二次細胞塊を形成することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 【緑内障-新しい診方・考え方】遺伝子治療の可能性2005

    • 著者名/発表者名
      池田 康博
    • 雑誌名

      あたらしい眼科 22

      ページ: 182-186

  • [雑誌論文] 遺伝子治療の臨床応用2005

    • 著者名/発表者名
      池田 康博
    • 雑誌名

      眼科 47

      ページ: 1323-1333

  • [雑誌論文] 【眼科における最新医工学】治療への応用 遺伝子導入2005

    • 著者名/発表者名
      池田 康博
    • 雑誌名

      臨床眼科 59

      ページ: 268-275

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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