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2006 年度 実績報告書

緑内障に対する神経栄養因子を用いた遺伝子治療の前臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 17689047
研究機関九州大学

研究代表者

池田 康博  九州大学, 大学病院, 助手 (20380389)

キーワード緑内障 / 網膜神経節細胞 / ヒト色素上皮由来因子(hPEDF) / ヒト線維芽細胞増殖因子(hFGF-2) / サル由来レンチウイルス (SIV)ベクター / 遺伝子治療 / 神経前駆細胞
研究概要

1.緑内障疾患モデル動物における遺伝子治療効果の検討
網膜虚血再灌流モデル、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)誘導網膜障害モデルを用いた網膜神経節細胞変性に対するヒト色素上皮由来因子(hPEDF)、ヒト線維芽細胞増殖因子(hFGF-2)をはじめ とする神経栄養因子を搭載したサル由来レンチウイルス(SIV)ベクターを投与し、その病理組織学的変化と電気生理学的変化等を経時的に解析し、治療効果を判定する。
A)ヒト線維芽細胞増殖因子(hFGF-2) による網膜神経節細胞保護効果の検討・・記モデルにおける形態学的な治療効果ならびにパターンERGを用いた電気生理学的治療効果の判定を行い、両モデルにおいて、SIV-hFGF-2投与による有意な治療効果が得られた。
B)hPEDFとhFGF-2の同時発現による保護効果の検討・・上記モデルにおいて、2つの神経栄養因子を同時に発現させることにより、組織学的検討ならびに網膜電図を用いた電気生理学的な機能評価においても相乗的な高い治療効果が得られた。
C)神経保護用のメカニズム解析・・それぞれの神経栄養因子による保護作用はアポトーシス抑制によることが明らかとなった。また、培養細胞を用いた検討において、このアポトーシス抑制はカスパーゼ非依存的な経路を介したものである可能性が示唆された。
2.神経前駆細胞を用いたex vivo遺伝子治療の治療効果の判定
A)毛様体境界部からの神経前駆細胞の分離・培養法の確立・・毛様体境界部の上皮細胞が無血清培地下に球状塊を形成して培養される過程で、本来発現している上皮系の細胞骨格(サイトケラチン)の発現が低下し、未分化神経細胞のマーカーであるnestinの発現が上昇することが明らかとなった。
B)網膜虚血再潅流モデルにおけるex vivo遺云子治療・・レポーター遺伝子導入した毛様体境界部由来神経前駆細胞の硝子体内投与により、投与した細胞の一部が網膜内へ移動することが確認された。治療効果については、今後検討する予定。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Sphere formation of ocular epithelial cells in the ciliary body is a reprogramming system for neural differentiation.2006

    • 著者名/発表者名
      Kohno R, et al.
    • 雑誌名

      Brain Research 1093・1

      ページ: 54-70

  • [雑誌論文] The regulation of vascular endothelial growth factors (VEGF-A, -C, and -D) expression in the retinal pigment epithelium.2006

    • 著者名/発表者名
      Ikeda Y, et al.
    • 雑誌名

      Experimental Eye Research 83・5

      ページ: 1031-1040

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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