研究概要 |
本プロジェクトでは,ルールに基づくプログラミングシステムRhoLogの設計,実装,およびその応用を行っている.このシステムのプロトタイプの実装はすでに完了しているので,本年度は,そのプロトタイプに,さらに文脈と列を扱い,正則制約を備えたパターンマッチングの機能を追加し,拡張を行った.このためには,RhoLogの計算モデルを改良する必要があった. 現在のRhoLogには,この新しい機能を備えたパターンマッチングが実装されている.この改良によりRhoLogは,DTDやXML Schemaに適合するXML文書やデータの妥当性検査や処理に非常に適したものとなった.さらに,XMLの変換,構文解析,DNA解析などがRhoLogの応用に適していると考えられるので,これらの応用の検討を行った. RhoLogは,Mathematicaのパッケージとして実装されており,以下のURLで公開されているhttp:/www.score.cs.tsukuba.ac.jp/〜mmarin/RhoLog.このパッケージは,RhoLogのプログラミング原理や典型的な応用例についての統合化されたヘルプ及びチュートリアルを含んでいる. 正則制約によるパターンマッチングの理論については,単一化に関する国際ワークショップ(UNIF'05)及び論理,プログラミング,人工知能と推論に関する国際会議(LPAR2005)で研究発表を行った.
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