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2006 年度 実績報告書

ネットワーク環境における計算負荷を考慮したデータ配送のための分散アルゴリズム

研究課題

研究課題/領域番号 17700061
研究機関大阪大学

研究代表者

宮本 俊幸  大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00294041)

キーワードネットワーク / アルゴリズム / インターネット高度化 / 大規模ファイルシステム
研究概要

申請者らはこれまでに秘密分散共有法の一種である(k, n)しきい値法を利用した秘密分散ストレージシステム(以下SSSS : Secret Sharing Storage System)を提案している。SSSSは(k, n)しきい値法を利用しているため、従来のネットワークストレージシステムに対して、よりネットワークやハードウェアの障害に強く、より秘密データの盗聴に強いなどの利点を有している。しかし、秘密分散共有法における符号化・復号化処理は多くの時間がかかり、その高速化が重要な課題の一つである。平成18年度では以下のタスクを遂行した。
秘密分散共有法における符号化・復号化処理問題をシェア配送問題として定式化した。シェア配送問題は組み合わせ最適化問題であり、その解法を検討するに当たり計算複雑度の検討が必要不可欠である。検討の結果シェア配送問題がNP困難であるという知見を得た。
シェア配送問題がNP困難であることが示せたので、解くためにはヒューリスティック手法を利用する必要がある。そこで、シェア配送問題をスタイナー木問題に帰着させる方法を提案した。これにより、スタイナー木問題に対する既存手法を利用することが出来る。
また、Prunded-MST等の4種類のスタイナー木問題に対する既存のヒューリスティックアルゴリズムについて、シェア配送問題に対する適用可能性を調べるために計算機上で比較実験を行った。
シェア配送問題をスタイナー木問題に帰着させる場合得られる解がシェア配送問題の制約条件を満たすことは得られるスタイナー木の最適性を利用している。すなわちヒューリスティクスを用いた場合制約条件を満たすこと(実行可能性)を保障できない。そのため、評価指標としては近似度、実行可能性を用いた。各種アルゴリズムのシェア配送問題への適用性に対する知見を得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 秘密分散共有データベースにおける分散クエリ最適化問題について2007

    • 著者名/発表者名
      池村武司, 宮本俊幸, 熊谷貞俊
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 技術報告 CST2006-45

      ページ: 43-48

  • [雑誌論文] Vertical Partitioning Method for Secret Sharing Distributed Database System2006

    • 著者名/発表者名
      T.Miyamoto, Y.Morita, S.Kumagai
    • 雑誌名

      IEICE Trans. Fundamentals Vol. E89-A, no. 11

      ページ: 3244-3249

  • [雑誌論文] 秘密分散ストレージシステムにおける最適シェア配送問題2006

    • 著者名/発表者名
      宮本俊幸, 熊谷貞俊
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 技術報告 CST2006-11

      ページ: 7-12

  • [雑誌論文] シェア配送問題に対する発見的手法の比較2006

    • 著者名/発表者名
      宮本俊幸, 熊谷貞俊
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 技術報告 CST2006-31

      ページ: 1-6

  • [雑誌論文] Autonomous Distributed Secret Sharing Storage System2006

    • 著者名/発表者名
      T.Miyamoto, S.Doi, H.Nogawa, S.Kumagai
    • 雑誌名

      Systems and Computers in Japan Vol. 37, no. 6

      ページ: 53-63

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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