研究課題
平成18年度は前年度に開発したバーチャル天文台データサービスツールキットを利用して、すばる望遠鏡データアーカイブを国際バーチャル天文台連合により取り決められたインターフェイスの実装を行った。また、前年度開発したグリッドシステムの機能向上をはかるとともに、簡単に本グリッドシステムの利用を可能にするクライアントライブラリの開発などを行った。グリッドシステムの管理を容易にするためのGUIの開発も行った。現在、合計30個のCPUを利用したグリッド計算システムが実現しており、バーチャル天文台のインターフェイスによりすばるのデータを取得し、生データのリダクションを行うことが可能になっている。さらにこのグリッドシステムをJapanese Virtual Observatory(JVO)より利用可能にし、Webブラウザより簡単にグリッドシステムに対しジョブを投入することができるようになった。これにより、これまで一年以上はかかるすばる望遠鏡の全件データ解析が、わずか10日足らずで実行できるようになった。すばる望遠鏡データの解析以外にも任意のプログラムを実行でき、JVOのバックエンド解析エンジンとしても機能することを確認した。このシステム開発に関して国際会議においてポスター発表1件、招待公演1件を行った。また国内のデータベース研究会や天文学会においても口頭発表を行った。データベース学会での発表は高い評価をうけ座長推薦で学会誌へ論文を投稿することになった。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (2件)
Astronomical Data Analysis Software and Systems XV ASP Conference Series 351
ページ: 456
Advanced Software and Control for Astronomy.(Proceedings of the SPIE)(Edited by Lewis, Hilton; Bridger, Alan.) 6274
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