本研究では、問題解決を目的とした文書作成支援型知識マネージメントシステム(Documentation MAnagement system for Problem Solving : DMaPS)の構築を目的としている。そのために、問題解決の支援、文書と形式化された知識の蓄積、文書からの知識の獲得というループの実現を目指している。本年度は、「文書からの知識獲得」を目標として.既存の文書知識の再利用性の向上の研究という観点から、文書知識への自動タグ付けの研究を行った。本研究では、日本語語彙大系の情報が依拠する結合価文法とEDR辞書を使った自動タグ付けシステムを提案した。本システムでは、構文解析結果により得られた動詞と名詞の係り関係を日本語語彙大系に定義されている文型パターンと対応付けることにより、単純な係り関係よりも意味的制約を付加したタグ付けを行うことができた。また、設計ノウハウに関する文書を対象とした知識の再利用の実験を行い、その有効性を確認した。
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