• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

個人化聴覚ディスプレイのための頭部伝達関数の選択・合成手法

研究課題

研究課題/領域番号 17700090
研究機関東北大学

研究代表者

岩谷 幸雄  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (10250896)

キーワード頭部伝達関数 / 聴覚ディスプレイ / 個人化 / ピーク / ディップ / 前後誤り / ダイナミックプログラミング
研究概要

(1)トーナメント方式の音像軌道選択による頭部伝達関数の個人化に関する検討
我々が従来提案してきた方式をさらに高精度化することを目指し実験を行いその結果を解析した.その結果,選択結果と相関の高い頭部伝達関数のパラメタを抽出し6kHz以上の高い周波数が本人のものと一致することが重要であることが分かった.さらに,この結果により,コーパス内の120名を越える頭部伝達関数をクラスタリングした.この樹状図を用いて,トーナメントを構成することにより,多数の頭部伝達関数の中から効率よく聴覚ディスプレイを個人化できることを確認した.新しい方法は,従来法に比べてトーナメントの母数で4倍,個人化に要する時間は1/5程度である.本方式によって,前後誤りが格段に減少することが示された.
(2)頭部伝達関数の特徴量の抽出法の検討
聴覚ディスプレイにおいて,上下方向を制御することは,水平方向の制御よりも困難であるが,近年,人間が上下方向を知覚するために使う手がかりとして,6kHz以上の帯域における特徴的なピークやディップが注目されている.しかし,それらの個人性については,議論が進んでいない.我々は,既に構築済みの頭部伝達に関するコーパス内におけるデータを上下左右方向全域に渡って解析を試みた.また,1-5kHzの低・中域に特徴的に現れるピークについても抽出・検討を行った.まず,特徴的なピークやディップの定性的な位置と変化の傾向をまとめた.次に,それらを空間・周波数軸上でトレースするための手法の検討としてダイナミックプログラミングを用いた.さらに,抽出されたピーク,ディップについて個人性の予備検討を行った.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 仮想音環境のための頭部伝達関数コーパス2005

    • 著者名/発表者名
      渡邉 貫治, 岩谷 幸雄, 行場 次朗, 鈴木 陽一
    • 雑誌名

      情報科学技術レターズ FIT2005

      ページ: 237-240

  • [雑誌論文] 身体特徴量に基づく両耳間時間差の予測に関する検討2005

    • 著者名/発表者名
      渡邉貫治, 岩谷幸雄, 行場次朗, 鈴木陽一, 高根昭一
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会誌 10・4

      ページ: 609-618

  • [雑誌論文] バイノーラル録音と再生-いろんな耳で聞いてみる-2005

    • 著者名/発表者名
      岩谷幸雄
    • 雑誌名

      日本音響学会誌 61・5

      ページ: 289-194

  • [雑誌論文] 定位感に基づいて個人化された聴覚ディスプレイによる音像定位2005

    • 著者名/発表者名
      西塔 宏二, 岩谷 幸雄, 鈴木 陽一
    • 雑誌名

      日本音響学会講演論文集 秋季

  • [雑誌論文] 定位感に基づいて勝ち抜き選択されたHRTFによる音像定位2005

    • 著者名/発表者名
      西塔 宏二, 岩谷 幸雄, 鈴木 陽一
    • 雑誌名

      FIT2005講演論文集

      ページ: 381-383

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi