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2007 年度 実績報告書

映像の言語的性質に基づいたディジタルシューティングによるコンテンツ生成技術の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17700127
研究機関龍谷大学

研究代表者

熊野 雅仁  龍谷大学, 理工学部, 実験助手 (50319498)

キーワード映像文法 / ディジタルシューティング / ディジタルカメラワーク / 映像コンテンツ生成 / 映像撮影支援 / 古典的デクパージュ
研究概要

ディジタルシューティングでは、高解像度の映像から、どのような概念に基づいて映像を切り出し、二次的な映像を作り出すべきかという背景概念が必要となるが、既に広汎している基本概念は1910年代から40年代の古典的アメリカ映画で培われた映像撮影・編集技法の特徴を捉えた、古典的デクパージュが指し示す概念である。本研究では、その概念が、今日の映画、特にTV放送において、一般大衆の誰もが自然に受け入れる映像表現法と成り得たために、一般大衆を相手にするTV放送の制作現場で支配的な制作概念となっていることを示し、ディジタルシューティングに応用できる背景概念として整理した。その技法は、第一に、見る者にとってだけではなく、先人の優れた表現法を分析し、見本として学び、優れた弁論家を目指す古来の文法学の姿勢と同等であることや、わかりやすさ、内容の効率的な伝達を目指しつつ、優れた技法は意識されず、内容への没入を誘導する、文学の美学としての「技法の隠蔽」を実現し得る概念に基づく体系であるとして、整理した。これらの概念は、映像制作の新人、素人、また、映像を自動生成する計算機システムが見本とし、映像の基本的品質を保つために役立つ。また、ディジタルシューティングでは、仮想カメラが動的にフレームを駆動するため、その動的軌跡について自己評価を行いながら仮想的撮影を行うための高速な動的カメラワーク解析法とカメラワークの善し悪しを判定する評価法が必要となる。プロの撮影者による映像では、問題が起こりにくいため、素人による単一ショット撮影について、古典的デクパージュの概念に基づくカメラワークの問題点を分類し、評価法について研究を行い、ディジタルシューティングを実現する基盤技術について研究を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 映画文法・時空間の分節とデクパージュと文学2008

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁
    • 雑誌名

      龍谷理工ジャーナル 20巻1号

      ページ: 25-41

  • [雑誌論文] 輝度投影相関と二分化テンソルヒストグラムを併用したオンライン処理向けカメラワーク解析法の精度向上2007

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁, 有木康雄, 上原邦昭
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌 Vol.61,No.8

      ページ: 1159-1167

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 実時間カメラワーク評価に基づく単一ショット訓練指向型オンライン映像撮影ナビゲーションシステム2007

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁, 有木康雄, 上原邦昭
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌 Vol.61,No.8

      ページ: 1150-1158

    • 査読あり
  • [学会発表] 映像文法を背景とした訓練指向オンライン単一ショット映像撮影ナビゲーションカメラの試作開発2007

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁
    • 学会等名
      映像情報メディア学会
    • 発表場所
      コンシューマエレクトロニクス研究会(京都)
    • 年月日
      2007-10-25
  • [備考]

    • URL

      http://rins.st.ryukoku.ac.jp/~kumano/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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