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2006 年度 実績報告書

実数値遺伝的アルゴリズムのための適切な初期集団生成法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17700154
研究機関東京工業大学

研究代表者

小野 功  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (00304551)

キーワード遺伝的アルゴリズム / 実数値GA / UNDX+MGG / ISM / 大谷構造 / UV構造 / 関数最適化 / ズームレンズ設計
研究概要

遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm ; GA)による関数最適化への接近においては,実数値GAのUNDX+MGGが,変数間に強い依存関係をもつ多峰性の大谷関数において良好な性能を示している.しかし,UNDX+MGGは,池田らの提唱するUV構造をもつ多峰性の関数においては最適解の探索に失敗するという問題点をもつ.昨年度,本問題を克服するため,UNDX+MGGを複数回実行する過程において,それまでに十分に探索を行った領域を推定し,その領域を探索領域から除外することにより,最終的に間口の狭いV谷に初期集団を生成する方法を提案し,その有効性を確認した.本年度の研究成果は以下のとおりである:
1.提案手法が効率よくV谷領域を発見するためには,初期集団が分布している大谷の最良解を効率よく発見できることが必要である.しかし,初期集団が分布している領域の大谷が多峰性であり,かつ,大谷の最良解がオフセットしている場合,UNDX+MGGは最良解の探索に失敗する.本研究では,大谷の最良解がオフセットしている場合,集団分布の重心が移動することに着目し,初期集団を再初期化する方法を提案し,その有効性を確認した.
2.困難な実問題であるズームレンズ設計へ提案手法を適用するための予備的な研究を行った.本研究では,ズームレンズ設計を,レンズ面の曲率,間隔,群間隔を決定変数とし,歪曲,解像度,焦点距離の誤差の重み付和を評価値とする最小化問題としてモデル化した.2群7枚ズームレンズ設計問題にUNDX+MGGを適用したところ,集団サイズを大きくしても評価値の悪い同じ型の局所解が発見され,本問題がUV構造を有していることが示唆された.ISMを適用した場合,UNDX+MGGよりは良好な解が得られたものの専門家による特許解の発見には至らなかった.現在,提案手法の適用を行っているところである.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 実数値GAによるズームレンズ系の進化的設計2007

    • 著者名/発表者名
      木下, 佐久間, 小野, 小林
    • 雑誌名

      第19回自律分散システムシンポジウム資料

      ページ: 189-194

  • [雑誌論文] 実数値GAのための再初期化戦略の提案と性能評価2007

    • 著者名/発表者名
      市島, 佐久間, 小野, 小林
    • 雑誌名

      第19回自律分散システムシンポジウム資料

      ページ: 335-340

  • [雑誌論文] An Evolutionary Algorithm for Optimizing Functions with UV Structures2006

    • 著者名/発表者名
      Takeichi, H., Ono, I., Sakuma, J., Kobayashi, S.
    • 雑誌名

      Proc. 2006 IEEE Conference on Systems, Man, and Cybernetics

      ページ: 1296-1303

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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