研究概要 |
本年度は,作業の進捗に伴う物体情報の更新手法を利用するための基礎実験および,情報更新手法および情報取得手法について考察し,以下の知見を得た. 1.組み立て,解体作業を念頭においた,作業を行うための情報取得を行いやすくするためのデータベース管理手法を検討し,情報の更新にかかる計算コストなど,実装する際に必要となるデータの管理手法について考察した.情報更新を記録する参照表を利用して過去の物体情報を取得することが必要であることを明らかにした. 2.ロボットの知的動作生成のための情報更新法として,記憶媒体が物体に取り付けられることを利用して,作業を達成するために必要な物体の位置姿勢を記憶媒体の読み取りにより推定する手法を検討した.従来手法と比較した特徴を以下に示す. (1)記憶媒体のモデルについて,データの登録が容易なモデルを構築し,実作業への導入に適したデータ形式でも手法を発揮できる. (2)読み取りのモデルが,ロボットの動作生成に適用でき,また,作業者による情報取得を行いやすい. (3)従来手法よりも読み取る記憶媒体が登録された位置姿勢の制約が少ない. これらの特徴を持つ位置姿勢の推定モデルの妥当性を検討するために,数値例により本手法の可能性を検討した.今後は,実験により本手法の可能性を検討し,ロボットが生成する動作についての考察を行う.
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