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2007 年度 実績報告書

デコヒーレンス効果を利用した脳模倣型量子計算アルゴリズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17700224
研究機関琉球大学

研究代表者

金城 光永  琉球大学, 工学部, 助教 (50396529)

キーワード量子計算アルゴリズム / 断熱的量子計算 / ニューラルネットワーク / デコヒーレンス効果 / 自己連想記憶 / ヘッブ則
研究概要

当該研究では、量子計算アルゴリズムの中でも汎用性の高い脳模倣型量子計算アルゴリズムにおける、量子系のエネルギー縮退の存在による解発見確率低下を踏まえて、エネルギー散逸を積極的に取り入れた新しいアルゴリズムの開発及びそのハードウェア検証を目的とした。初年度研究計画にて行った、仮想的な小規模量子計算機におけるデコヒーレンスの効果を取り入れた新しい脳模倣型量子計算アルゴリズムの計算機シミュレーションによる検証結果と、次年度研究計画にて行った,様々な問題を適応的に解くことが可能となるように提案した学習機能を有する新しい脳模倣型量子計算アルゴリズムの計算機シミュレーションによる検討結果を踏まえて、当該研究にて提案した量子計算アルゴリズムの総合的評価を,実際のハードウェアを考慮した量子ビットの配置を念頭に置きつつ初年度設備費にて購入した高速汎用計算機の利用による計算機シミュレーションを通して評価・検討を行った。その際、脳構造を工学的に応用したニューラルネットワーク研究分野におけるニューラルネットワークの自己連想記憶とその学習を評価・検討の対象とし,デコヒーレンス効果の再検証を行った。なお,学習はニューラルネットワーク研究分野で有名古屋市なヘッブ則を参考にしてハミルトニアンをヘッブ則に類似した手法で学習により取得するアルゴリズムとして実現した。その結果,デコヒーレンスのエネルギーの大きさに比例して最終的な解に含まれる誤差の割合が増加することを確認した。これより,デコヒーレンスのエネルギーを適度に調節することによって対象問題を解くことが可能であることを確認できた。また,そのハードウェア実現可能性をエミュレータの実現可能性の評価・検討によって確認した。以上の結果をまとめて国際学会に投稿し採択され,発表を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Energy Dissipation Effect on a Quantum Neural Network2007

    • 著者名/発表者名
      M. Kinjo, S. Sato, and K. Nakajima
    • 学会等名
      14th International Conference on Neural Information Processing
    • 発表場所
      北九州学術研究都市
    • 年月日
      2007-11-16
  • [学会発表] Probability of finding solutions in neuromorphic adiabatic quantum computation algorithm2007

    • 著者名/発表者名
      Aiko Ono, S. Sato, M. Kinjo, K. Nakajima
    • 学会等名
      The 3rd RIEC International Workshop on Spintro nics Solid-State Quantum Information Technology
    • 発表場所
      東北大学電気通信研究所
    • 年月日
      2007-10-31

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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