研究課題
(I)視覚・聴覚の心理物理学的実験に基づく"深い癒し"の「場」の実現に関する必要条件の検討視覚:色知覚における人間の感度は高く、ディスプレイのγ補正精度は従来の1桁以上(γ値で0.1精度以上)、黒再現は従来の1/100以下(0.005cd/m^2程度)の再現能力が必要である。又、2000本級のディスプレイのトランジェント部(ディテールコントラスト)の忠実再現では、1画素レベルの点でも輝き感の知覚に大きく影響する。聴覚:ヘッドフォン再生では、現行のノイズキャンセル等による無音状態は、圧迫感や不安感を与えることなどから、暗騒音や森の自然音等が含まれる方がよいようである。(II)実際の「場」の実現システムの研究開発「場」の実現:体感させるために空気を媒体とし、人間の個々の身体共振に注目。振動提供方法は、予備的実験検討の結果、腹部などに皮膚振動周波数(50Hz以下)の振動を音提示時間より遅く提供することが比較的良い等がわかりつつある。今後は、定量的実験を行い、システムの心理物理学的最適形態の実現を目指す。(III)「体感」に注目した心理生理学的分析結果から主観・客観評価の基盤作りと、生理データ取得のための体制の確立(実験の場所の確保と構築)体感評価語の分析等に基づく主観的評価方法と、"深い癒し"等の生理的反応モデル(血流量変化等)を与え、生理データによる客観的評価方法を提案した。生理データは、無意識な中で計測が可能である無拘束呼吸計測等を検討中である。また病院のご協力により、深い癒しの提供等を目的とした「場」を院内に構築し、協力体制を確立できたので、今後は、健常者(患者等からも)の生理データを取得し、客観的評価へと発展させていきたい。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
映像情報メディア学会誌 Vol.160,No.3
ページ: 446-448
電子情報通信学会技術報告書 Vol.105,No.37
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感性工学会感性工房部会資料
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IMQA2005 P07
第1回横幹連合コンファレンス資料