現在さまざまな分野において、目的に応じたメタデータスキーマが作成され、また、それらメタデータスキーマに基づいた応用ソフトウェア(メタデータ応用ソフトウェア)の開発が行われている。本研究では、メタデータ応用ソフトウェアの基本機能は共通するものが多いという点に着目し、共通する基本機能とメタデータスキーマレジストリを基礎としてメタデータの流通性とメタデータ応用ソフトウェア開発効率を高めることを目的としたソフトウェア開発のモデルの提案とそれに基づいた支援環境の構築を進めた。 本年度は、(1)メタデータスキーマの収集とメタデータレジストリへの登録、(2)アプリケーションプロファイルの記述形式の定義、(3)アプリケーションプロファイル作成支援環境の開発に関する研究を進めた。 (1)に関して、我々が開発したメタデータスキーマレジストリを基礎にしたメタデータスキーマの収集登録を行った。本年度は約100種類のメタデータスキーマの収集を行った。(2)に関して、(1)で収集したスキーマの分析に基づき、メタデータ応用ソフトウェアで用いるアプリケーションプロファイルの記述形式を定義した。(3)に関して、(1)で蓄積したメタデータスキーマの利用と(2)で定義したアプリケーションプロファイルの評価を目的として、アプリケーションプロファイルの作成支援環境の構築を行った。 また、本研究のメタデータスキーマレジストリの利用に関連して、ウェブアーカイビングのための基礎技術となる分散アーカイブによるアーカイブ高信頼化技術などの研究を進めた。 以上の研究成果に関して、国際会議や学術雑誌などで発表した。
|