二方分割型ブロック計画(split-block design)と密接な関係にある分割法実験(split-plot design)の線形モデルを定義し、主効果および交互作用効果を一般化最小2乗法で推定するための一般的最適計画(universally optimum)の条件および組合せ論的特徴を示した。さらに、処理効果の推定や有効性の検証に利用されるefficiency factorについて研究を行い、2つの分解可能なブロック計画(resolvable design)から構成されるsplit-plot designの有効性とそのefficiency factorの表を得た。本研究の遂行にあたっては大阪府立大学の研究者の協力を得た。 また、遺伝子工学実験で利用される交配実験のひとつであるdiallel cross実験の最適性とそれら最適基準を満たす実験の構成法について研究を行った。本研究は応用分野に関する調査研究として進めてきたが、diallel cross実験の研究としても充分価値のある結果が得られた。特にdiallel cross実験の中でもcontrolとtestの要因を持つ実験は、本研究課題の二方分割型ブロック計画と同じ2要因実験であり、今後研究を進める上で大変有用な結果が得られた。本研究の遂行には名古屋大学と慶應義塾大学の研究者らの協力を得た。 これらの結果については投稿準備中であり、今後、得られた研究成果を二方分割型ブロック計画のMulti Stratum分析を利用した処理効果の推定可能条件、および遺伝子工学分野を始めとした他分野への応用に関する研究へ活かす予定である。
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