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2005 年度 実績報告書

Bayes手法の新展開における解析的接近

研究課題

研究課題/領域番号 17700287
研究機関統計数理研究所

研究代表者

大西 俊郎  統計数理研究所, データ科学研究系, 助手 (60353413)

キーワード一般化線形モデル / 共役解析 / Tweedie分布 / Location family / Proper dispersion model / Hybrid Bayesian approach
研究概要

一般化線形モデルのBayes解析について理論研究を行った.主たる研究対象は,切片パラメータは層ごとに異なるが,傾きパラメータが共通であるような多層問題である.ここで,主要な関心は傾きパラメータにあるが,切片パラメータも推定するという実際的な状況を想定した.
傾きパラメータには事前分布を仮定せず,付随的なパラメータである切片パラメータ上にのみ事前分布を仮定するという方法を提案した.これは統計数理研究所の柳本武美教授との共同研究において着想したアイデアである.尤度法とBayes法の中間的な方法であるので,hybrid Bayesian approachと呼びことにした.
具体的な推定手続きは次のとおり:
(1)傾きパラメータのスコア関数の事後期待値を推定関数とみなし,傾きパラメータを推定する.
(2)Yanagimoto and Ohnishi(2005,JSPI)で提案された標準化事後モードを用いて切片パラメータを推定する.
推定関数の理論で知られた基準をBayesの枠組みを拡張し,この基準の下で手続き(1)が最適な推定関数になっていることを示した.手続き(2)も事後モードと同等の最適性を有する.これら2つの最適性から提案した推定手法の優れた振舞いが予想される.実際,ポアソン分布でシミュレーションを行うと予想が正しいことが分かった.
共役解析が可能な具体例が,Tweedie分布をベースにした対数リンク回帰モデルである.Tweedie分布とは,分散関数が平均のべき乗の形をした指数型分布族である.特に,べき指数が1以上2以下のものは,ガンマ分布のポアソン・ミクスチャーであることが知られている.この場合の共役事前分布が共役解析可能なlocation familyとして導出されたものであることは興味深い.
上記の内容について,国際学会2つを含む6つの研究集会で発表した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Extensions of a conjugate prior through the Kullback-Leibler separators2005

    • 著者名/発表者名
      Yanagimoto, T., Ohnishi, T.
    • 雑誌名

      Journal of Multivariate Analysis 92

      ページ: 116-133

  • [雑誌論文] Standardized posterior mode for the flexible use of a conjugate prior2005

    • 著者名/発表者名
      Yanagimoto, T., Ohnishi, T.
    • 雑誌名

      Journal of Statistical Planning and Inference 131

      ページ: 253-269

  • [雑誌論文] Dual structure in the conjugate analysis of curved exponential families2005

    • 著者名/発表者名
      大西俊郎, 柳本武美
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 1439

      ページ: 202-220

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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