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2006 年度 実績報告書

Bayes手法の新展開における解析的接近

研究課題

研究課題/領域番号 17700287
研究機関統計数理研究所

研究代表者

大西 俊郎  統計数理研究所, データ科学研究系, 助手 (60353413)

キーワード一般化線形モデル / 共役解析 / Tweedie分布 / Location family / Proper dispersion model / Hybrid Bayesian approach
研究概要

一般化線形モデルのBayes解析について理論研究を行った.主たる研究対象はTweedie分布をベースにした対数リンク回帰モデル(以下,Tweedie GLM)である.このモデルでは共役解析が可能,すなわち,解析的アプローチが可能であり,理論的に興味深いモデルである.
Tweedie分布とは分散関数がべき乗の形をした指数型分布族である.代表的な分布である正規分布,ポアソン分布、ガンマ分布および逆ガウス分布が含まれる.べき指数は,それぞれ,0,1,2および3である.べき指数が1〜2までのTweedie分布は複合ポアソン分布(ガンマ分布のポアソン・ミクスチャ)に一致する.原点にマスを持つ確率分布であるため、保険数理など応用分野でもニーズが高い.実際,多くの論文でデータ解析に用いられている.
Tweedie GLMの尤度関数はlocation familyの尤度と同じ形をしている.このためlocation familyの共役解析について論じたOhnishi and Yanagimoto(to appear in JJSS)の結果は役に立った.実際,location familyに属するある事前分布は,Tweedie GLMに対して共役事前分布になっている.
2007年2月から総合研究大学院大学の海外先進教育研究実践支援制度に基づき、オーストラリアのサザンクイーンズランド大学で客員として研究している.Tweedie分布の専門家であるPeter Dunn博士と降水量データの解析について共同研究を行うことが目的である.クイーンズランド州はここ数年干ばつで悩まされている.共同研究を通じて干ばつに関して有益な情報を抽出できればと考えている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] von Mises分布における経験Bayes推定2006

    • 著者名/発表者名
      叶雄, 大西俊郎
    • 雑誌名

      統計数理 54 (1)

      ページ: 177-190

  • [雑誌論文] Estimating a common slope of multiple strata in the Tweedie distribution using a conjugate prior2006

    • 著者名/発表者名
      大西俊郎
    • 雑誌名

      京都大学 数理解析研究所 講究録 1506

      ページ: 167-176

  • [雑誌論文] Conjugate location-dispersion families

    • 著者名/発表者名
      Ohnishi, T., Yanagimoto, T.
    • 雑誌名

      Journal of Japan Statistical Society (To appear)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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