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2006 年度 実績報告書

視線分析による弱視者向け読図支援システムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 17700442
研究機関新潟大学

研究代表者

前田 義信  新潟大学, 自然科学系, 助教授 (90303114)

キーワード略地図 / 注視点 / ランドマーク / エッジ / 読図
研究概要

地図は空間情報を模式化した2次元的な情報であり,地図からそこに描かれている情報を読み取るスキルを読図という.地図開発の目的が,晴眼者の空間情報交換効率を高めることであるため,地図は弱視者にとって必ずしも効率のよい情報媒体ではない.本研究では読図を可能にする弱視者向けの支援技術を開発するため,晴眼者がどのように読図しているのかを明らかにすることを目的としている.題材として,記述が容易,視認性に富むという観点から略地図(新潟駅周辺)を選んだ.A:目的地を大きく表示し駅を表示したもの,B:略地図Aから駅と線路を除いたもの,C:略地図Aを180度反転したもの,D:略地図Cから駅と線路を除いたもの,の4種類の略地図を被験者(晴眼者.新潟駅周辺の地理に精通している)に提示し,注視点検出装置を用いて被験者の視線の動きを計測した.その際,被験者は自由に出発点を置き,目的地に向かって道順を覚えるよう課題を与えた.計測後,被験者は紙面上に覚えている範囲での略地図を手書きで描いた.その結果,次の3点が明らかになった.1)駅と線路を表示しない場合には視線の動きが拡大する.駅と線路は略地図の中でも大きなランドマークとして機能していると考えられる.2)駅・線路ランドマークがないときは,代替ランドマークとして川と橋の位置を確認する被験者が多かった.すなわち,略地図では道路と交差点情報,建物情報以外にも,線路や川といったエッジの働きをする要素も必要と考えられる.3)被験者が提示地図周辺の地理に精通している場合でも,地図の反転は被験者の視線の動きに影響を与えない.しかし,これを確認するためには,土地鑑のない場所の略地図を提示したときの視線の動きを調べる必要がある.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] An optimal location guidance method using the fuzzy neural network2007

    • 著者名/発表者名
      T.Konishi, Y.Maedaほか
    • 雑誌名

      International Sumposium on Fusion Tech 2006-2007 1

      ページ: 73

  • [雑誌論文] 歩行者用移動支援システムにおける案内情報提供方式2006

    • 著者名/発表者名
      小西孝史, 前田義信ほか
    • 雑誌名

      日本生活支援工学会誌 5・2

      ページ: 34-42

  • [雑誌論文] A GIS-based technological assist for travel plans of the visually impaired2006

    • 著者名/発表者名
      T.Miyaji, Y.Maeda
    • 雑誌名

      CSUN International Conference 21

      ページ: ホーム

  • [雑誌論文] 略地図を読図中のヒトの視線分析の試み2006

    • 著者名/発表者名
      小柳貴義, 前田義信ほか
    • 雑誌名

      電子情報通信学会信越支部大会講演論文集 7D-2

      ページ: 137

  • [雑誌論文] 視覚障害者の移動行動プランの形成を支援する意思決定システムの開発2006

    • 著者名/発表者名
      宮地孝明, 前田義信
    • 雑誌名

      第4回生体医工学シンポジウム論文集 6・7

      ページ: 172

  • [雑誌論文] エージェントを用いた略地図における地理情報選択モデルの提案2006

    • 著者名/発表者名
      永田剛彦, 前田義信
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェースシンポジウム 1643

      ページ: 415-418

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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