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2005 年度 実績報告書

高齢者の総合的機能向上を目指した複合運動トレーニングの有効性

研究課題

研究課題/領域番号 17700525
研究機関京都大学

研究代表者

池添 冬芽  京都大学, 医学部保健学科, 助手 (10263146)

キーワード高齢者 / トレーニング / 体力 / 自立支援 / 介護予防
研究概要

本研究は高齢者の総合的機能を維持向上するために至適な運動プログラムの開発を目的としており、初年度である平成17年度は高齢者の生活機能自立に向けた運動処方のための指標作成にあたった。
対象は京都市内の保健センターを利用している地域在住高齢者32名(平均年齢:72.3±4.7歳)であった。総合機能評価として、歩行能力(10m歩行速度、Timed Up&Goテスト)、下肢筋力(膝伸展筋力)、握力、バランス能力(Functional reachテスト、片脚立位保持時間)、敏捷性(座位開閉ステッピングテスト、5回立ち座り時間)、柔軟性(長座体前屈)、身体組成(骨量、筋量、基礎代謝量)等の測定を行った。日常生活動作能力を老研式活動能力評価を用いて評価し、13項目すべてが自立している者を自立群(15名)、それ以外の者を非自立群(17名)に対象者を分類した。自立群、非自立群それぞれの各測定値を比較した結果、いずれの項目においても自立群は非自立群より成績が良かったが、統計学的に有意差が認められた項目は膝伸展筋力のみであった。この有意差が認められた膝伸展筋力について、判別分析を用いて自立群と非自立群とを最もよく判別する境界値を求めたところ、膝伸展筋力22.1kg(体重比筋力43%)で判別的中率は74.2%と良好であった。
本研究において、高齢者の生活機能自立には特に下肢筋力が密接に関連しており、日常生活自立のためには膝伸展筋力を体重比43%程度維持することが重要であることが明らかとなった。このような体力水準値は高齢者に運動療法プログラムを処方する際の具体的かつ簡便な指標になり得ると考える。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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