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2006 年度 実績報告書

高温蒸気を食品の調理に利用することの有効性

研究課題

研究課題/領域番号 17700570
研究機関聖徳大学

研究代表者

大石 恭子  聖徳大学, 人文学部, 助手 (40372908)

キーワード食品 / 加熱 / 過熱水蒸気 / スチームコンペクションオーブン / ケーキ / オーブン
研究概要

過熱水蒸気加熱は凝縮伝熱を利用するのが大きな特徴である。昨年度の研究において,スチームコンベクションオーブン(以下,スチコンと略)を用いて食品を加熱すると,食品の表面が100℃以下である加熱初期に大量の熱を食品に与え,それが調理品の仕上がりに影響を与えることが示された。そこで今年度は,凝縮熱を利用しない場合に過熱水蒸気を利用する効果があるのか否かを明らかにするため,蒸気投入の時期を段階的に変えてケーキを調製し,調理成績を比較した。
業務用スチコン(OZCSO-1800,オザキ)を用いて,庫内平均温度174.9℃,焙焼時間25分間でスポンジケーキを焙焼した。まず始めに,赤外線サーモグラフィーを用いて焙焼過程における表面温度を計測したところ,ケーキ表面が100℃以上になるのは,焙焼開始後5分30秒経過した時点であった。そこで焙焼時間25分間のうち,焙焼開始後5.5分,10.5分,15.5分,20.5分の時点から焼き上がりまで蒸気を投入したもの,並びに蒸気未投入のもの計5種類のケーキを調製した。焙焼後のケーキ重量は,5.5分後投入ケーキが他の4種に比べて有意に重かった。形状は,蒸気未投入のケーキに比べるといずれも中央部が膨れる形となり,15.5分後投入のケーキの膨化率が最も高かった。色彩および破断強度試験の結果は,投入時期のシフトに伴って異なり,蒸気投入時期が早いほどL^*値およびb^*値が低く,a^*値は高い結果に,またケーキ表層部の破断応力,およびもろさ応力は大きい結果になった。焙焼過程に伴うケーキ表層部の温度変化を調べると,蒸気未投入に比べて,蒸気投入後の温度上昇が大きいことが示された。これらの結果より,過熱水蒸気加熱において,凝縮伝熱を利用しない場合でも,食品への伝熱量が高く,調理成績に影響を与えることが示された。放射伝熱および対流伝熱の影響について今後検討する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 家庭用オーブンに過熱水蒸気を利用することの効果-ケーキ焙焼の場合-2005

    • 著者名/発表者名
      大石恭子, 渋川祥子
    • 雑誌名

      日本調理科学会平成17年度大会要旨集

      ページ: 67

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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