研究課題
本研究の目的は、ネットワーク経由の非同期学習が行える環境において、同じ時間帯に存在する学習者間で、ビデオストリーミングやスライドなどの電子化教材をメディア同期支援する手法を開発することである。具体的には、教材メディア間の同期の際に(a)過去に記録された学習者の行動履歴を分析するための電子化ポートフォリオ評価手法を開発し、これを基に学習者モデルを構築した。次に、(b)本学習者モデルと、ユビキタス学習環境における利用様態・条件、および教員が重視する講義内の項目や教育戦略といった要素を総合的に診断し、先行学習者に対し、学習者個々に適応的なダイジェスト講義(講義要約)を自動生成する手法を開発した(本研究では「おいかけ学習」と呼ぶ)。通常学習から「おいかけ学習」への移行は強制的な制御はせず、学習者間のインタラクションを仲介するエージェント指向のインタフェースを導入した。また、(a) (b)の研究成果を反映したプロトタイプを構築した。本プロトタイプを用いて実験的に評価することで、(c)開発モデルの妥当性を検証した。特に、利用する学習者の行動に基づく定量評価に加え、主観評価や教員による評価・フィードバックを中心に、内容指向の定性評価に重点をおいた評価手法を用いた。平成18年度は特に下記に取り組んできた。(1)ポートフォリオ評価手法の拡張による学習モデル開発(2)適応的同期化支援のモデルの講義全体への応用モデル開発(3)応用モデルのためのプロトタイプ設計・システム開発(4)実験的評価の設計・マニュアル作成等、評価準備(5)徳島大学工学部学生によるプロトタイプの実験的評価(6)評価結果の整理とモデルの見直し(7)ユビキタス学習環境対応のモデル構築と実装設計
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
日本教育工学会論文誌 29・3
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