• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

廃棄物・リサイクル政策の環境経済統合評価

研究課題

研究課題/領域番号 17710024
研究機関岩手大学

研究代表者

笹尾 俊明  岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (90322958)

キーワード廃棄物処理 / リサイクル / 環境経済統合評価 / 産業連関分析 / LCA
研究概要

本年度は主に、(1)廃棄物・リサイクル政策の環境経済統合評価に関する研究サーベイと、(2)産業廃棄物の産業関連分析に取り組んだ。
(1)では、産業連関分析の手法を廃棄物処理に応用した研究を中心にサーベイを行った。その代表的な研究として、早稲田大学の中村氏によって開発された廃棄物産業連関表と、慶応義塾大学の池田氏らによって開発された環境分析用産業連関表の方法に注目した。近年では、産業連関分析の手法をライフサイクル・アセスメントに適用した研究も多く見られるが、廃棄物処理分野への応用、中でも特に廃棄物排出量や二酸化炭素排出量以外の環境影響を含めた研究はまだ数少ないことがわかった。これらの研究サーベイの一部については、裏面に記載の学術論文誌に掲載された。
(2)では実際に、岩手県を対象に、地域内産業連関表と産廃統計を用いて、どの部門での需要がどのような産業廃棄物の排出・最終処分をもたらすかについて間接効果も含め、その波及効果について分析した。分析の結果、主に以下の3点が明らかにされち。(1)岩手県内における産廃排出量を抑制する場合、公共事業に伴う建設廃材と下水汚泥の排出抑制が大きく影響を与える。(2)最終処分量を抑制する場合、建設廃材に加え、窯業・土石製品から排出される無機性汚泥の排出抑制や再資源化が重要となる。(3)産出額単位あたりの排出抑制も重要であり、特に畜産、鉱業、水道業などでの改善が期待される。この研究成果については、裏面に記載の紀要に掲載された。
しかし、本研究で当初計画していた、各種廃棄物・リサイクル政策に関する環境・経済の両面から統合評価を行うための手法開発やその実践には至らなかった。本研究で行われた研究サーベイと基礎的研究を踏まえ、そうした廃棄物・リサイクル政策に関する環境経済統合評価に取り組みことが今後の研究課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 廃棄物経済学のフロンティア2006

    • 著者名/発表者名
      笹尾俊明
    • 雑誌名

      環境経済・政策学会年報 第11号

      ページ: 92-105

  • [雑誌論文] 岩手県における産業廃棄物の産業連関分析2006

    • 著者名/発表者名
      笹尾俊明
    • 雑誌名

      アルテス リベラレス(岩手大学人文社会科学部紀要) 第79号

      ページ: 95-119

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi