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2007 年度 実績報告書

有害物質届出排出量データと経産省モデルを活用した事業所近傍住宅地のリスク評価手法

研究課題

研究課題/領域番号 17710029
研究機関横浜国立大学

研究代表者

小林 剛  横浜国立大学, 安心・安全の科学研究教育センター, 准教授 (60293172)

キーワードリスク評価 / 大気モニタリング / PRTR / METI-LISモデル / 大気拡散モデル / 事業所近傍大気汚染 / 揮発性有機化合物
研究概要

本研究では、被害が懸念される排出事業所近傍での人へのリスクや事業所による環境汚染の状況を、事業者や行政らが得られる情報や少ない実測値から効率的に把握・評価できるように、PRTR排出量データと経産省METI-LISモデルを活用し、リスク評価が必要な優先評価事業所やモニタリング地点の決定方法、効率的な評価手法について提案することを目的とした。平成19年度は、主に下のような研究を実施して成果を得た。なお、研究成果はSETAC 5th World Congressにて発表するとともに、論文投稿も準備中である。
1)METI-LISモデルを活用した効率的な大気汚染モニタリング手法
・前年に引き続き、モデル予測濃度と実測濃度とを比較し、モデルの妥当性を検証するとともに測定地点選定方法の妥当性について検討した。同じ方角であれば、予測濃度と実測濃度とは相関式で表すことができることが明らかになった。アメダスデータでは把握できない、方角毎の詳細な風向、風速等の影響が大きいことが示唆された。
・実測した気象データを用いることにより、実測していない地点の濃度を、少ない実測濃度を用いて精度良く補間できることが分かった。特に同じ方位であれば精度良く予測できた。また、ある一週間の測定結果から年平均濃度を0.5〜1.4倍の精度で予測可能であることを示した。
2)PRTRデータ解析による優先的に評価すべき事業所の選定方法
・前年に引き続き、優先的に評価すべき事業所の選定方法を提案し、排出事業所近傍での実測結果から妥当性を確認できた。環境省の調査では揮発性有機化合物の環境基準は達成とされているが、PRTR排出量の比較的大きな事業所周辺の住宅地において、環境基準等を超えるレベルで測定される事例を複数見いだすことができた。また、事業所近傍の汚染の把握方法、測定結果に応じた対策目標設定の考え方を整理することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Comparison of observed and estimated concentrations of volatile organic compounds in the immediate vicinity of factories in Japan2008

    • 著者名/発表者名
      T. KOBAYASHI
    • 学会等名
      SETAC 5th World Congress
    • 発表場所
      Sydney, Australia
    • 年月日
      20080803-07
  • [学会発表] PRTR対象物質の毒性・物性・事故事例情報等を活用した土壌汚染可能性評価(土壌汚染サイト周辺の大気汚染に関して)2007

    • 著者名/発表者名
      小林剛
    • 学会等名
      第13回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会講演要旨集
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2007-06-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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