研究課題
本研究では、アフリカ・西アジアにおいて育まれてきた伝統的な牧畜システムを対象として、砂漠化対処策定の際に基礎となるデータの収集と解析を行うことにより、それらの結果を地域の特性に適した現地活動として発展的に応用するための具体策を構築することを目的としている。本年度は、これまで長期にわたる現地調査にもとづき考察を行ってきたスーダンの紅海沿岸域の事例から導かれた特質を基本的分析枠組みとし、北アフリカの諸社会との比較を目的とした資料解析を行った。昨年度実施したアルジェリアのサハラ砂漠に位置するオアシスで発達してきた農牧システムに関する現地調査と、10年以上にわたりスーダンの紅海沿岸域において行った現地調査の資料整理により、異なった農牧生産システムにおける家畜飼料としての利用について分析した。資料解析に際しては、研究資料整理のためにアルバイト職員に基礎的データ入力を依頼することにより、資料解析のスピードアップに努めた。これらの資料解析に基づき、複数の国際学会や研究会において口頭発表を行った。それらには「乾燥熱帯沿岸域における人間・ラクダ関係の多元性とそのさらなる発展について」(平成18年6月20日、ユネスコ主催国際会議「乾燥地の未来」、チュニジア)、「紅海沿岸におけるラクダ牧畜、水利用、伝統的知識」(平成18年8月29日、鳥取大学乾燥地研究センター主催「乾燥地科学と砂漠化対処に関する国際会議」公開セミナー、鳥取)などがある。
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The Joint Study Project on the Conservation of Juniper Woodlands in theKingdom of Saudi Arabia (Final Report)
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