研究課題
電気化学測定法の利点であるリアルタイム計測と定量性に着目し、遺伝子-タンパク質発現仮定を詳細に追跡した。レポーターとしてベータ・ガラクトシダーゼ(βGAL)やアルカリホスファターゼ(AP)を用いた。プラスミドアレイを作製し微生物系および動物細胞系において、実用を踏まえた電気化学的レポーターセンシングシステムを構築する。本研究では、3次元微細化工技術(単結晶シリコンの異方性エッチングなど)とソフトリソグラフィー(ポリジメチルシロキサンにより〜100μm幅のマイクロ流路を作製)の融合により、プラスミドアレイ、細胞アレイ、電極アレイを積層した積層型マイクロ培養デバイスを作製し、一連の遺伝子工学操作をオンチップで行うことを試みた。1.大腸菌におけるレポーター遺伝子発現の電気化学的測定(オンチップ・トランスフォーメーション):形質転換に伴うβGALの発現量と増殖能の定量的評価、代謝活性と発現活性の同時計測システムの開発を行った。2.動物細胞におけるレポーター遺伝子発現の電気化学的測定(オンチップ・トランスフェクション):分泌性アルカリホスファターゼ(SEAP)をレポーターとし、レポーター酵素を細胞外へ分泌させることにより、単一細胞レベルでのSEAP検出を検討した。単一細胞計測は未だ実現していないが、NF-kBなど細胞内シグナル伝達系応答性の細胞チップの作製に成功した。トランスフェクションの条件を詳細に検討し、遺伝子導入効率向上のための知見を得た。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
Biosens.Bioelectron 21
ページ: 1202-1209
Chemistry Letters, 2006・2
ページ: 234-235
Electrochemistry 74・2
ページ: 107-113
Anal.Chem. 77
ページ: 4278-4281
Anal Chim.Acta, 549
ページ: 14-19