研究課題
地球環境問題はますます深刻化し、モノづくりを行う製造企業は、製品の組立てを行う組立生産システムと、リユース・リサイクルのために回収した製品を部品に分解する分解生産システムの両者からなる循環型生産システムを構築し、環境に調和しかつ経済的にも成立させねばならない。システム効率を左右するモノの流れは組立と分解で対称的だが、研究代表者は、リバース・ブロッキングという生産性の減少を招く分解生産システムに特有な現象を発見している。本研究では、利益やリードタイムなど効率性の観点から、組立生産システムのみならず分解生産システムを研究し、製品ライフサイクルを考慮しながら対称的かつ個性的な両システムをモデル化して、入出力間隔、作業能力・バッファ編成などシステム設計を行い、さらには両システムを統合してリバース・ブロッキングのある循環型生産システム全体のモデルを提案し、設計基準を明らかにする。本年度は、分解生産システムについて、リバース・ブロッキング現象のある仕分け工程モデルの一般化を行い、数値計算によって同現象の基本的な性質を示した(投稿中)。組立生産システムについては、代表的な3つの組立方式(ライン、セル、フレキシブル型)のシミュレーション最適化を行って需要変化のもとで比較し、フレキシブル型の優位性を示した。確率的な混合ラインでは、遺伝的アルゴリズムなどシミュレーション最適化を用いた設計アプローチを提案した。また、北南米や国内の先端研究・実践拠点等(北南米5箇所、国内4箇所)を訪問して最新の情報収集を行った。さらに、これまで訪問した拠点(国内1箇所)を再度訪問して成果報告を行うとともに、今後の研究計画について議論した。
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Journal of Japan Society of Logistics Systems Vol.7, No.1
ページ: 33-46
Assembly Automation Vol.26, No.4
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INFORMS Hong Kong 2006
ページ: 116
International Workshop on Institutional View of SCM 2006 (ISCM2006) (CD-ROM)