現有の東京都の都市計画情報データ(建築物の形状、階数等が入ったポリゴンデータ)をポリゴンデータ解析に特化したGISソフトウェア(ArcINFO Ver.9.0)を用いて処理することにより、建築の用途や階数別の屋上面積を算出した。屋上には通常、冷暖房やエレベータなどのための様々な設備があるので、全てを屋上緑化に利用することはできない。そこで、用途や階数で類型化した分類区分の建築から統計的精度を考慮して各400棟の建物サンプルを抽出する。近年大都市圏を中心に整備が進んだデジタル空中写真(解像度約25cm)を用いてサンプリングされた建物の屋上の未使用部分を判読し、その比率に基づき都市全体で利用可能な屋上面積を推定した。 次に、屋上緑化可能な屋根面積の推定結果に基づき、コストや実際の気温分布を考慮したいくつかの緑化シナリオを作成し、都市気候モデルに入力できるように変換を行った。
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