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2005 年度 実績報告書

ハイブリッドプロセスによる抗生物質ライブラリーの構築と機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 17710175
研究機関北海道大学

研究代表者

大栗 博毅  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80311546)

キーワード抗腫瘍性抗生物質 / エキノマイシン / 生合成 / 非リボソーム依存型ペプチド合成酵素 / マクロ環 / チオエステレース / キノキサリン / 化学-酵素ハイブリットプロセス
研究概要

抗腫瘍性抗生物質エキノマイシンは、二量体型環状ペプチド骨格にキノキサリン-2-カルボン酸が連結したU字型の分子構造を持つ。DNAのマイナーグルーブに二つのキノキサリン環が同時にインターカレーションして生理活性を発現することが報告されている。本申請研究では、まず、放線菌S.lasaliensisからエキノマイシン生合成遺伝子クラスターの全長を取得した。さらに、エキノマイシン生合成に必要な16個の生合成遺伝子を同時に大腸菌で発現させ、エキノマイシンの酵素的全合成に成功した(南カリフォルニア大学、渡辺らとの共同研究、論文投稿中)。次に、生合成遺伝子の解析結果に基づいて、トリプトファンからキノキサリン-2-カルボン酸が生合成される機構を推定した。ここで、トリプトファンのβ位が酸化されたβ-ヒドロキシトリプトファンが鍵生合成中間体となり得る可能性が考えられたので、(2S,3S)-および(2S,3R)-配置の重水素標識体をそれぞれ立体選択的に合成した。生産菌への取り込み実験から、(2S,3S)-配置のβ-ヒドロキシトリプトファンが生合成の鍵中間体であることを疑問の余地なく解明し、キノキサリン系抗生物質の生合成機構について新重要知見を得た(投稿準備中)。キノキサリン環生合成機構の全容解明を進めるとともに、テトラペプチドを環化二量化させマクロ環を酵素反応で形成させる系を確立すべく、非リボソーム依存型ペプチド合成酵素のチオエステレースドメインとその上流のペプチジルキャリアープロテインドメインから構成される2ドメインを部分的に発現し、精製した。ごく最近、この2ドメイン部分発現酵素について、チオエステルの加水分解活性を検出した。また、生合成中間体と予想されるテトラペプチドやそのアナログの化学合成に成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Biosynthetic studies on the antibiotics PF1140: a novel pathway for a 2-pyridone framework2005

    • 著者名/発表者名
      Yuta Fujita et al.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 46

      ページ: 5885-5888

  • [雑誌論文] The Relative and Absolute Configuration of PF11402005

    • 著者名/発表者名
      Yuta Fujita et al.
    • 雑誌名

      The Journal of Antibiotics 58(6)

      ページ: 425-427

  • [雑誌論文] Skeletal Diversity via a Folding Pathway : Synthesis of Indole Alkaloid-like Skeletons2005

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Oguri et al.
    • 雑誌名

      Organic Letters 7(1)

      ページ: 47-50

  • [雑誌論文] Design and synthesis of a trans-fused polycyclic ether skeleton as an α-helix mimetic scaffold2005

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Oguri et al.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 46

      ページ: 2179-2183

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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