• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

新規エキソン1βを含むPDGFRαmRNAの発現制御と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17710189
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

田代 悦  慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (00365446)

キーワードPDGF / E2F-1 / altemate promoter / transcript variant / 新規exon
研究概要

我々は、従来報告されているヒト血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のmRNA(PRmRNA1)とは異なった5'非翻訳領域(exon 1β)を有する新しいPDGFRmRNA(PRmRNA2)を見出した。また、PRrnRNA2はPDGFR遺伝子のintron1として報告されている配列中から転写され、その発現は転写因子E2F-1によって制御されていることを種々のin vitroアッセイ系を用いて示した。そこでE2F-1によりPRmRNA2の発現が細胞内で誘導されるかを、ヒト大腸がんSW480およびヒト食道がんEC17細胞を用いて検討した。その結果、E2F-1単独ではPkmRNA2の発現は誘導されなかったが、DNA脱メチル化剤5-azacytidineおよびピストン脱アセチル化酵素阻害剤trichostatin A存在下でE2F-1によりPRmRNA2の発現のみが誘導された。このことから、PRmRNA2の発現制御にはE2F-1だけでなくエピジェネティック制御も関与していることが明らかとなった。
複数のプロモーターにより制御されている遺伝子の発現は、組織や時期特異的であることが知られている。ヒトでの解析は困難であるため、ヒト同様E2F-1により制御されているマウスPRmRNA2の組織・時期発現パターンをreal-time PCRにより検討した。その結果、PRmRNA1の発現は様々な成体組織やembryoにおいて検出されたのに対し、PkmRNA2の発現はembryo特異的であった。このことから、PRmRNA2は個体の発生や分化において重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
現在、これらの成果をまとめ、2報の原著論文に投稿中である。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi