研究実績:フェーヌシマの本流と思われる3つの芸能(名護市字嘉陽、恩納村字名嘉真、恩納村字仲泊)に関して、伝承誌作成と芸態の分析作業を進めた。芸態の分析結果から「芸態の構成譜」を試作し、フェーヌシマの身体動作について基本的な分類を行った。また調査対象を広げ、沖縄本島南部(那覇市字安里)と沖縄本島中部(読谷村字儀間)を中心に、聞取り調査・映像記録を行った。さらに八重山諸島(石垣島字新川・竹富島字仲筋・小浜島南部落)、宮古島(字野原・字新里)、多良間島(字仲筋・字塩川)のフェーヌシマの研究調査も平行して行った。 名護市字嘉陽、恩納村字名嘉真、恩納村字仲泊に関して、座頭(舞踊指導者)・公民館長・青年団(後継者集団)・長老たちへの聞取り調査を実施した。字誌、市町村誌、公民館の公文書、祭祀演目プログラムなどを収集して文献調査・整理を行った。フェーヌシマの練習(シクミ)、本番の映像撮影・編集作業も進めた。 研究成果としては、2006年11月に民俗芸能学会大会(東京)で研究発表「琉球諸島における<棒踊り系芸能>の研究-沖縄本島のフェーヌシマを事例として-」を行った。それに基づいた研究論文を執筆中で、学術論文1本を2007年6月末日に学会誌「民俗芸能」(民俗芸能学会)に投稿する準備をしている。
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