研究概要 |
1『岩波国語辞典』(岩波書店)を中心に,そもそも国語辞典が,多義語を含め,どのように釈義を行い,用例を掲載しているかについて調査,分析をした。そして,用例掲載に関わる,現実の使用において生じている格結合の変化例を調査した。また,『岩波国語辞典』の編者である水谷静夫氏に,辞書編纂法についての聞き書き調査を行った。 2『岩波国語辞典』第5版(岩波書店)に基づく意味タグを付与した,資料1『毎日新聞記事テキストデータベース』(3000記事)と,資料2『岩波国語辞典第5版テキストデータベース』とを用いて,岩波国語辞典の各多義語の,意味ごとの使用頻度を調査,分析し,多義語の意味レベルでの使用実態を整理した。 3資料1『毎日新聞記事テキストデータベース』(3000記事)において,使用頻度の高い意味(上位20位)を含む,動詞,形容詞,名詞,各20語について,市販の国語辞典の記述を比較した。使用した辞書は次のとおり。 『広辞苑』『岩波国語辞典』(以上,岩波書店),『大辞林』『新明解』(以上,三省堂),『新選国語辞典』(小学館),『明鏡』(大修館書店) 上記,1で得られた成果に関し,下記のとおり,学会発表を行った。 柏野和佳子(2006)『国語辞典の釈義と用例の検討』言語処理学会第12回年次大会発表論文集,pp8-11.
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