本研究は、外国語学習者が持つ言語学習観に介入するための手がかりの一つとして、その言語学習観に影響を及ぼす可能性のある要因を見出し、かつ言語学習観から影響を受ける学習行動について包括的にモデル化することを目的とする3ヵ年計画のプロジェクトである。 以上の目的を達成するために、本年度(研究初年度)は、調査参加者の確保と使用する質問紙の作成、研究に関連する学会の大会などへの資料や情報の収集、予備調査と本調査の実施、得られたデータの加工、統計分析に必要なソフトウエア(多変量解析用)の導入を行った。 本調査への調査参加者の人数は、400人となった。調査の際には、調査参加同意書に同意した者にのみアンケート調査を行い、謝礼を支払った。得られたデータには、詳細な個人情報が含まれているので、本研究補助金で購入した外付けハードディスク(パスワードロックつき)に保存し、個人情報が漏れないように管理している。 現在、データの加工(特に標準化とグラフ化)を行っている。今後、分析では多数の潜在変数を扱うことになるので、そのための統計手法の先行研究の調査も行っている。さらに、来年度に中間発表を行うために、国内外の関係各種学会にプロポーザルを提出中である。そのうち1件は、すでにAcceptされて、来年度に、Joint AAAL-ACLA/CAAL 2006(2006年6月17〜20日、モントリオール)で発表する予定であり、並行してその準備をすすめている。
|