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2006 年度 実績報告書

ヒスイ製品の実験加工痕分析と生産工程のモデル化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17720199
研究機関富山大学

研究代表者

高橋 浩二  富山大学, 人文学部, 助教授 (10322108)

キーワード考古学 / ヒスイ / 縄文から古墳時代 / 実験考古学 / 金属顕微鏡 / 加工痕分析 / 製作技術
研究概要

縄文時代から古墳時代までに至るヒスイ製品について、「石器の使用痕分析」と「実験考古学的研究」という方法を援用することにより、その製作技術及び生産工程を実証的に解明することを目的として次のような研究を行った。
第一に、昨年度の研究においてヒスイに関する金属顕微鏡を用いた高倍率法による観察が有効であることが示されたが、今年度もヒスイ製品及び未製品の製作技術や時期的変化について資料調査を行うとともに、実験考古学に関して学識経験者から専門的な知識の教示を得て、引き続きヒスイの穿孔実験を実施した。その結果、実体顕微鏡では確認できないような微細な擦痕や回転痕が観察され、金属顕微鏡を用いたヒスイ観察の有効性が確かめられるとともに、穿孔痕に関するデータの蓄積がなされた。
第二に、昨年度に引き続き、材質の違う道具によってヒスイの穿孔痕及び穿孔効率などがどのように異なるのかを明らかにするために、舞錐法を利用した比較実験を実施した。その結果、穿孔に関しては木棒よりも竹管、竹管よりも銅管の方が効率がよいこと、触媒(砂)を用いることが有効なことが、複数回の実験から明らかにされた。また、穿孔面に残存する「ヘソ」状の孔の痕跡は、これまで竹管を用いたことによるものと推定されてきたが、木棒を用いた穿孔によってもわずかながら「ヘソ」状の孔が形成されることがわかった。これらは、次年度の研究進展に大きな手がかりとなる成果である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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